LIE DIE LIE

あー。

言葉を持たざるこの感情は、煮えたぎる紅蓮さながら狭い胸の奥底で煮え立つ。

窮屈で不足した日常を隠す為に、私はまた嘘をつく。
自分に。
人に。
自分に。
自分に。

指先だけでもいいから、この髪の先まででも構わないから。
充実と名付けられた理想の虚像に浸っていたいの。

仮令それが最骨頂の自嘲の種であろうとも、
仮令それが笑止千萬と嗤われようが。

 若葉がそよぎ、清い炎が揺れるこの世界を必死に生きる手段として。

 私はまた明日もきっと嘘をつくのだろう。

それは何故――?
答えは一心に問い続けようが一向に返ってくる気配はない。

だから明日も私は苦笑ともにつかない醜悪の舞踏を繰る。

LIE DIE LIE

いー。

LIE DIE LIE

それは何故――?

  • 自由詩
  • 掌編
  • 青春
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2012-04-12

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