秋の

ふいに秋が好きだ、と思いました。

冷たくなる空気


秋が好きだ
その寂しさが好きだ
日が沈む間際
虫の音だけが響き
静かな大気を震わす
薄暗くなり始めた空に
白い星が輝く
通りすぎる風が冷たくなっていることに
ふいに気がつく

虫の声だけが
流れているのか
風はずっと
流れているのか
時間の流れは
止まっているのか

しんとした
静かな喜びがわきあがってくる
それは寂しさと
混ざりあっているのだ

秋の

秋の

  • 自由詩
  • 掌編
  • 青春
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2015-10-04

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