貴方は今天国にいますか?

あなたは今天国にいますか?
幸せですか?
私はあなたに会いたいです。

ずっとずっと愛してるよ。

出会い


あなたに出会ったのは数年前。




信じてた人に裏切られ自傷行為を繰り返してた。





もうどうなってもいい。
私なんか消えればいい。





そんなことばかり考えてた。








そんな時、突然私のブログに書き込みをしてきたあなた。






私は返事を返すことなく何日もブログを放置した。











数日が経ちブログを開くと毎日のようにあなたからのコメントがきてた。












「はじめまして、だいきって言います!仲良くなりたいな!」







こういうコメントばかり。






チャライ人なんだろう。



そう思ってた。

私はとりあえず返信した。









「コメントありがとうございます!私でよければ仲良くしましょう。」











その日から私達は毎日ブログを通して話した。







分かったことは彼がとても真面目でいい人だと言うこと。





話していて真面目さは伝わったし人柄のよさも分かった。









私達は数ヶ月ブログを通して話をしていたけどそれをやめ

直接話すことにした。









そしてその一ヵ月後


私達は直接会う約束をした。










期待通り彼はすごくいい人で優しかった







そんな彼に私はだんだん惹かれてた。








そんな時だった。

告白

私は彼に告白された。











だいき「俺と付き合ってほしい。絶対幸せにする。泣かせない。」








そう言いながら彼は私の手の傷に触れた。






(自傷行為)





彼は私が自傷行為を続けてたことを知ってた。









それを知っていても理解し告白してくれたことが何よりも嬉しかった。










私「うん、いいよ。よろしくお願いします。」





私はそう返事をした。









そしてその日から私達は付き合い始め


毎日が幸せだった。

たくさんの幸せ

だいきと付き合い始めてから私は自傷行為をしなくなった。







たくさんのデートや電話




毎日が幸せで充実してた。






私が落ち込んでるとふざけて変顔の写真を何枚も送ってきたりして
笑わせてくれた。






そんな優しくてバカな彼が心から大好きだった。







もちろんケンカもした。






でも私達はどんな大ケンカをしたって数時間すればお互い謝って仲直り。




それがパターンだった。






だからケンカをしてお互い連絡を無視しててもなんの不安もなかった。






(どうせ数時間すればお互い笑いあってるし)






そういう軽い気持ちだった。








そんなある日だいきが出張に行くことになった。







だいき「行くのやだしやめようかな。笑」






私「実家近いんでしょ?お母さんにも会ってきなよ!」






だいき「そうだな!2年ぶりにあってくるわ!」




だいき「帰ってきたら二人で旅行行こう!な?」





私「うん!楽しみ!計画立てようね!」









私達はだいきが出張から帰ってきたら旅行に行く約束をして色々計画してた。

約束


そしてだいきが出張へ行く日。





だいき「一週間で戻ってくるから泣くなよ?浮気すんなよ?笑」





私「泣く!笑 でも浮気はしない!だいきもしないでね?」



だいき「かわいいな~行きたくなくなる!笑 でも帰ってきたら旅行だし頑張ってくるな!浮気は絶対しない!」



私「うん!頑張ってね! 愛してるよ」



だいき「俺も愛してるよ。ずっと一緒にいような?いってきます!」




私「うん、いってらっしゃい!」







そう言って私はだいきを見送った。







でもなぜかだいきはまた戻ってきて私を強く抱きしめた。









だいき「あ~好きすぎて行くのやだ・・・笑 この感覚、お前の顔、声、全部大好き。」










それだけ伝えてだいきは急いで家を出て行った。










(かわいいやつめ。。笑)








私はそう思った。








そしてだいきと私の短期間の遠距離恋愛が始まった。










この時はまた貴方に会えると思ってた

不安


だいきが出張に行って一日目。





元々連絡がマメなだいきは仕事の合間や休憩時間に電話をしてきた。



だから思った以上に寂しさはなく




(これなら一週間あっという間か)




なんて思ってた。






毎日電話して写真も送ったりして



だいきも久しぶりに実家に行けて楽しそうだった。








そしてあっという間に時間は過ぎていき




明後日にはだいきが帰ってくると言う日に私達は些細なことでケンカした。










だいき「あ~めんどくせ。ずっとそんなんならマジ帰らない。」




私「帰ってこなくて結構。」




だいき「あっそ。もういいわ。」



私「私ももういい。疲れる。」





だいき「はいはい。もう話すこともない」





私「私もない。さようなら。」








そして私はこれ以上連絡することもなく


だいきからの連絡もなかった








でもこれが私達のケンカのパターンだったからなんの心配もしてなかった。








2時間頭冷やしたら連絡して謝ろう。







この日はだいきも私も疲れでイライラしてた。




だから些細なことでケンカになった。








色んな疲れとケンカでのイライラで何も出来ずボーっとしてた。







それから2時間くらい経ってやっとイライラも収まってきたとき



私はだいきに連絡を入れた。











「さっきはごめん。色々言い過ぎた。仲直りしたい。」










そう送って30分。




だいきからの返信もなく、既読にもならなかった。







(あれ・・いつもは秒で返信来るのにな)






そう考えながらただ返信を待った

後悔

だいきにメッセージを送って数時間。


もう夜になってた。








(もう仕事も終わってる。なんで返信くれないんだろう)









いつもとは違う。




そう思った瞬間不安しかなかった。







(もしかして嫌われた?まだ怒ってるんかな。)








ただただ不安で仕方なくて電話をかけた。











(電波の届かないところに・・・)










そう聞こえたとき私は避けられてると感じた。





だいきは私と話したくないんだ。



だから電源きったんだ。







そう思うと悲しくてツラくて不安で心が痛くて





色んな感情でどうしたらいいかも分からず



ただ携帯を握り締めて連絡を待った。









(だいきごめん、許して。話したいよ)







そう思った

残酷な現実


結局だいきからの返事はないまま朝になってた。





(このまま終わるのかな・・・)






そう考えてると携帯がなった。








だいき!?






そう思い携帯を見ると知らない番号からの電話だった








(なんだ・・だいきじゃないのか。でもだれだろう)







普段知らない番号から電話がかかってくることはない。





私はとりあえず電話に出た。












私「もしもし?」






「あっあの、だいきさんの彼女ですか?僕友達のりょうって言います」





(なんで友達から・・?)




内心そう思った






私「はい、彼女です。えっと、、どうしたんですか?」






りょう「あの・・なんて言えばいいか・・・あの・・・」




私「はい?」





りょう「だいきが・・・だいきが死んだんです。昨日事故って・・それでだいきが・・」






そう伝えた電話先からは叫び声にも聞こえる泣き声が聞こえた。






私は突然伝えられただいきの死を理解ができなかった。








私「嘘。なんの冗談なんですか?ケンカしたからってそんなイタズラひどい。そんなことあるわけないじゃん!!なんなのやめてよ!!」



私はそれだけ言い電話を一方的に切った。









(ひどいよだいき。こんなイタズラいやだ。死んでなんかないでしょ?)



(昨日はごめんね。だからこんなのやめて。元気だよって言って。)











お願いだから。ねぇだいき




声を聞かせて。

真実

私が一方的に電話をきって数分後



また知らない番号から電話がかかってきた。







(お願い、どうかだいきでありますように)







そう思いながら電話に出た。












すると女の人の声で「だいきの彼女でしょう?」と言われた








私「はい。あのどちら様でしょうか?」







「私はだいきの母です。あなたの話は息子から聞いてましたよ。息子はあなたを心から愛してた。
部屋にはあなたの写真、私に話しかけてきたと思えばあなたの話し。」




「だいきは・・・私の愛する息子は・・・天国に行っちゃった。ここに来たくないと言ってただいきに
お母さんに会ってきてって言ってくれてありがとう。」




「最後に会えたのはあなたのおかげだよ・・帰してあげられなくてごめんね・・・」




お母さんはそう言い電話口でひたすら泣いてた。






私はなんの言葉もでなかった。





というよりショックで声が出なかった。







イタズラなんかじゃない。



これが現実なんだ。





そう思うと一気に私の中で何かが崩れた。







いやだいやだいやだいやだいやだいやだいやだ



こんなの嘘だよ



だいきは死んでなんかない


帰ってくるんだもん


 一緒に旅行も行く



たくさんの約束したよ?





ねぇだいきお願い戻ってきて







全部夢だって言って





私は完全に混乱してた。





気づいたら私は屋上に立ってた。








会いたいよ。だいき。








どこか遠くに行っちゃったなら



私そこまで行くから








待ってて。








そう思い私が身を投げ出そうとしたときだった








誰かが私の手を引っ張るような気がして私は身を投げ出せなかった








呆然としてると再び携帯がなった

想い

電話にでるとそれは最初に電話をかけてきたりょうだった。










りょう「あの・・俺だいきとは仲が良くて貴方の話もめちゃくちゃ聞いてます。
もし・・もしですけど、いけないこと考えてるならどうかだいきからのメッセージもう一度見てください。
あいつからの手紙、メッセージ、もう一度見てください。
きっとあいつが今伝えたいことが分かると思うんです。
だから・・見てください。それだけです。」







そう伝えりょうはすぐに電話を切った。











(だいきが今伝えたいこと・・)









私はすぐに部屋に戻りだいきが記念日にくれた手紙や
いつもやってたラインを読み返した










それを読みながら私は泣き叫んだ









「自分はいらない。なんか思うなよ?」




「もしだけど、俺がお前より先に死んでもお葬式には来るな!笑 他のみんなはいいよ、でもお前にだけは見せたくない姿だからな。お前の中では生きてたいし。約束な!!」




「自分なんか、って考えるな。お前は誰よりも輝いてる。自信もて!」




「自ら死を選ぶなよ?俺がだれよりも悲しむ。」




「俺が死んでも俺を忘れない!とかするなよ。お前には絶対に幸せになってほしいから。」




「俺どんだけ遠くにいってもお前のこと見守ってる。心から愛する人だから」




「お前が幸せになりますように」










(なんで・・・だいき・・・)







読み返してみればまるで自分が死ぬこと分かってるかのような内容だった










あいたいよ    




最後の会話がさよならなんてやだよ








話したいことたくさんある。











出張に行く日



戻ってきて私に言ったことは





自分が消えてしまうこと分かってたからなの・・・?








あいしてるよ





おねがいもどってきて

最後の想い


だいきが亡くなって数日。



私はだいきの願い通りお葬式には行かなかった。







出張から帰ってきただいきは冷たくて無口で



私が呼んでも返事はしてくれなかった。









あの日以来私は食事も喉を通らなかった。






でも自分の家族にはいえなかった。




だから家族の前では平気なフリをした。









親友からの連絡にも返事をしなかった。







私は返事が来ないことを知っていながら毎日だいきに連絡した。









「おはよう」
「ご飯は食べた?」
「元気?」
「おやすみ」




いつか返事がくる気がしてやめられなかった。








そんな毎日を過ごすせいで体重は一気に減った。










体力を失い、生きる気力も失い






毎日死ぬことだけを考えてた。









大量に薬を飲み、リストカット


でも死ねなかった。









そんなある日私の夢にだいきが現れた。











「なにしてんだよ。なぁやめてくれよ」




「置いてってごめんな。」



「お前のこと誰よりも愛してるよ、自分に傷つけないで。」



「本当にごめんな・・・ごめんな・・・・」






そう言いながらだいきは泣いてた。













目覚めたとき私は涙が溢れて止まらなかった。













だいき・・・ごめん・・・



こんな私は嫌いだよね・・・ごめんね




あいたいよ



いつかそっちに行くから待ってて






今はだいきの分もいきなきゃね











ねぇだいき




天国で幸せにしてる?





私のこと見守ってて。





もっともっとキレイになって


そっちに行ったときにびっくりさせるね











愛してるよ。心から愛してる









もう連絡するのはやめるね?



だいき悲しんじゃうもんね。





私がこんなんじゃ天国にいけないもんね・・






だいだいだいすき。







さよなら    だいき

決意

私はその日からご飯を食べるようにした


ちゃんと眠るようにした



自傷行為をやめた





全部だいきの為。





二人で行った場所、歩いた街




前は幸せだったのに今は見るのも苦しくつらい





幸せだった記憶が今は自分を苦しめてる










それでも必死に耐えた

私が普通に戻っていくたびに声がする気がした











「よかった」って












私はだいきに出会えて幸せだった



誰よりも幸せだと思えた



初めて誰かをこんなに愛せた



全部全部だいきがいてくれたからだよ










ありがとう だいき






私絶対に幸せになるね






だいきは私の一番だいすきで大切な人だよ








これからも忘れることはないから









いつまでも貴方は私の最愛の人です。














今大切な人がいますか?


いることが当たり前じゃないんです。



いつか突然消えちゃうかもしれないんです。











素直に気持ちを伝えてください





どうかあなたが後悔しないように







愛する人を精一杯愛してください。









これが今の私の願いです




ここまで読んでくれてありがとうございました

貴方は今天国にいますか?

貴方は今天国にいますか?

  • 小説
  • 短編
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2015-09-22

Copyrighted
著作権法内での利用のみを許可します。

Copyrighted
  1. 出会い
  2. 告白
  3. たくさんの幸せ
  4. 約束
  5. 不安
  6. 後悔
  7. 残酷な現実
  8. 真実
  9. 想い
  10. 最後の想い
  11. 決意