Close diary

この小説を書こうと思ったのは、2012年4月8日である。
   気分的に始めた星空文庫。
   本当に適当で申し訳ない。
   こんな小説でも楽しんでくれる人がいたら、私は幸せです。

特に何もすることといったら無い。趣味だってそんなにお金もかからずに簡単にできるものだ。そんな私、小岩 純は毎日の生活に飽きていた。いや、違う飽きていたのではない。ただ単に暇で仕方がなかった。朝日が差し込むこの部屋にトントンと音が響いた。「純、おきてる?。学校送遅れちゃうわよ。」「うん、起きてるから。」ベッドから降り、リビングへ向かった。「おはよう。」父も起きていたようだ。うちは3人家族の普通の家。父は会社員、母は普通の専業主婦だ。私はというと普通の進学校に通っている。ごく一般的な家庭だ。「次のニュースです。昨夜11時頃・・・。」いつものように近所で起こる殺人事件のニュースが流れる。奇妙な事件で、いつも殺りかたが決まっていた。Tシャツや、上着の腹の辺りだけに大量の血痕がついており、遺体は発見されていないという事件だ。その衣服には刺し傷や銃弾などの後はなく、ただ大量の血痕だけを残していた。今回で6人目だそうだ。「気をつけなさいよ。純は女の子なんだから。」「大丈夫だ。毎日俺が送り迎えしてるからな。心配ない。」「うん。」私はありがたいと感じていながらも、年頃の女だからかもしれない、毎日の送り迎えは私にとってイヤだった。
今日も、学校まで父に送ってもらい普通に授業を受けた。休み時間は女子会を開いたりして普通の女子高生として過ごした。ここまでは普通の日常だった。下校の時、いつも父が迎えに来る学校の向かいの公園で事件が起きた。
私は公園のベンチに座り、いつものように本を読んでいた。ザッザッザ。足音がする。父が迎えに来たのだろうか。「お父さ・・・。」サク。何か変な音が聞こえた。何だろう、この感じ腹に違和感がする。気がついたときは私は倒れていた。腹を触ると何か液体がついていた。真っ赤だった。私は助けを求めたが誰もいない。このまま死んでしまうのだろうか・・・。遠くから聞こえてくる新たな足音。犯人とは違った、そして私の希望だ。「純!。」父だった。父と気がついた瞬間には私の意識はなくなっていた。

閉ざされた空間

 暗闇。
それは人間の恐怖心を強くする。私は恐怖に満ちていた。このまま天国に行くのか地獄に行くのか・・・。それともどちらも行かずにこのまま無の空間を彷徨うのだろうか・・・。
私にやり残したことはあっただろうか。平凡な日常にやり残したことはない。あえていうならもっと本を読んでけばよかった。あの作家の新作や、あの番組。私がいなくなった後はどうなるのだろう。
「君・・・!。」
何か声が聞こえる。人の声だ。ついに天国までたどり着いてしまったのか・・・。それとも現実世界?。体に現れるかすかな感触。肩をがっちり掴まれていて、揺らされる感触。私はまだ生きていた。ゆっくり目を開けると、そこは元いた公園ではなく、違う世界だった。
「やっと気がついたか・・・。」
私は座っていた。さらに男の人に肩を揺さぶられていたようだ。優しそうな男の人。社会人だろうか・・・。スーツを着ていて髪は今でいうアイドルくらいの耳にかかるくらいの長さで整った顔立ちだ。「とりあえず立とうか。」無理やり手をつかまれ引き上げるように立たされた。「俺の名前は、武井 亮。某市で飲食店の店長を経営している。君は?」いきなりの質問に戸惑う純だったが、すぐに言葉を発した。「私は、小岩 純。市立某高等学校の高校2年生です。」「そうか。じゃあとりあえず。この洋館の中を案内するよ。」「あの・・・。」
私には何が何だかよく分からなかった。洋館?。私が倒れた場所は公園。刺されていて、いたとしても病院のはず。ましてや私の住んでいる街には洋館などない。
「なんだい?。」「ここはどこなんですか?。」「異世界。」異世界?。そんな所が地球に存在するだろうか・・・。私が驚いたような表情をしていると武井さんは苦笑していた。「冗談に決まっているだろう。君は純粋だなぁ。」はっはっはとお偉いさんが笑うような感じで武井さんは笑った。
 案内された場所は洋館にある正面階段を上って右側の廊下にある4つある部屋の手前から2番目の部屋。ドアノブは金でできていて、ドアの中央にはプレートがあった。そこには驚きの文字が書かれていた。
「小岩 純」
私の名前が書かれていた。意味が分からない。なぜ私の名前がここに刻まれているのか。私のすべてが見透かされてるような気がする。「そりゃビビるよね。でも安心して。ここは国の秘密機関だから。」
秘密帰還!?。そんなこと聞いたこともない。秘密だから一般人には知られていないのは当たり前か。というよりなぜ私がここにいるのだろう。一般人で平凡な家庭、何一つ飛びぬけてできることもない。そんな私がなぜ国の秘密帰還に連れてこられたのだろうか。「俺自身も詳しいことは聞いていない。ただ選ばれし7人がここに到着したらすべてを話すと言っていた。ちなみに君で7人目だ。」「私で最後・・・。ってかなんで私生きてるの?。」そう、私は刺されたはず。なぜ生きているのか。最後に公園でみた光景は父が私に近づいていたから私を誘拐するチャンスなんてないしあの出血量で生きているとも思えない。やはりここは天国なのではと思ってしまう。
「まぁそのうちわかるって。12時に食堂で説明があるってさ。あと1時間暇なのでここにいる人達を紹介しよう。」
選ばれし8人の簡略プロフィール 
 谷川俊司・・・23歳。男性で、大手企業の営業部に勤めている
 大川凛・・・19歳。女性で、某大学の首席
 津村亮人・・・24歳。男性で大学院に通っている。
 渡辺京・・・18歳。男性で、刀職人をしている。
 武井亮・・・23歳。男性で、人気雑誌少年マンデーの編集部に勤めている。
 河合奈緒・・・16歳。女性で、アイドルの卵。
 相場健・・・21歳。大川凛の先輩。
 小岩淳・・・17歳。某市立高校に通っている。
一通りメンバーの紹介が終わったころには12時前になっていた。一同は食堂に集められると大きなスクリーンが用意されていた。「なにがあるんだろうね。」「よくわからん。説明会をすると言っていたが。」
「え~、では只今より映像による説明会を始めます。」部屋の四隅にあるスピーカーから聞こえてくる。何の説明なのだろうか。主旨もわからないという。
「君たちに集まってもらったのはこれをやってもらうためだ!。」スクリーンに映し出された映像はよくわからなかった。どこかの島だろうか・・・。空から映し出される映像からはよくわからなかった。突然映像は止まりさっきの人が映し出された。「自己紹介をしよう。私は環境庁の福田だ。約30年間ここに勤めている。さて、さっき映し出された映像は君たちには理解できたかな?」8人全員がみんなの顔を見合わせる。理解できた人はいないようだ。「そうか。じゃあこの画像を見てくれ。」映し出された画像は衝撃的だった。人の腹に大きな穴が開いてるのにもかかわらず立っていたのだ。「なんだこれは!?。」「きゃ・・・。」周りから恐怖に満ちた声が聞こえた。「・・・。」私は何でだろう。恐怖より先に好奇心が出てきた。感覚がおかしいのかそれとももともとなのかはわからない。ただあの人がなんなのかを知りたかった。
 

Close diary

Close diary

閉ざされた日常。 平凡な生活に苦しむ主人公がある日平凡からかけ離れてしまった。 平凡じゃない生活って何だろう。 それを求めていたわけじゃなく、ただ単にどんな風なのかを感じたり見てみたかっ たりしただけのなに・・・ 東京の某所で繰り広げられるミステリーサスペンスホラー。最後の黒幕は誰なのか その真意はどこにあるのか? ※この物語はフィクションです。

  • 小説
  • 掌編
  • サスペンス
  • ミステリー
  • ホラー
  • 成人向け
  • 強い暴力的表現
  • 強い言語・思想的表現
更新日
登録日
2012-04-08

Copyrighted
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  1. 1
  2. 閉ざされた空間