とらわれのばら

ささきあきら

漆黒へ沈んでいく夕焼け
私にはただ見つめることしかできないの

ひとひらの花弁が散っていく
一輪の花が枯れていく
あれはいずれの私の姿
純潔を求めた頃はいつだったかしら

甘やかな花の香りが漂う密室
愛する記憶をただ思い出すことしかできないの

貴方は私に言ったわ
「全て忘れるんだ」
と。

私は咲けなかった
今の時を

とらわれのばら

とらわれのばら

  • 自由詩
  • 掌編
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2015-09-20

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