蝶々
初めから壊れることがわかっていた。
壊れることを知っていたのに、
その一時的なものを
言葉にしてしまったわたしは
卑怯者?
永遠なんて
信じたふりだけでも良かった。
でもわたしは
なにかを演じるのは苦手なの。
遠くでみているわたしが
きっとばかにするでしょうね。
誰かより強くなりたかったの。
それがわたしを
弱くしているなんて
とっくの昔に気づいてた。
間違ってるとは
今でも思わないけどね。
本当はきっと
あなたと話したかっただけ。
友人になりたかったんだ。
あなたとたわいない話をして、
無邪気に笑う。
無邪気なんて今さらね。
純白の心なんて
どこにあったのかしら。
すっかり汚れた片翼で
地面を這いずり回る。
一度だけでも
空色に染まってみたかった。
蝶々