素直すぎる君

リクエスト*藍夢
※裏になりますのでご注意ください


「ただいま」

『おかえり藍!今日もお疲れ様』

夜遅く、玄関のドアが開き入ってきたのは、怜奈の恋人である美風藍。
珍しく少し疲れているようで、ベッドに横たわる


『…具合悪いの?』

「ううん、…今日の撮影は要求が多くて、少し疲れただけ。
そういえば通りがかった本屋で、怜奈が表紙の本見つけたよ」

これ。と取り出されたのは、ヤング系の雑誌。
さほど過激ではないものの、男の想像力をかきたてるような衣装とポーズで表紙を飾っている

『そ、それ買ったの?』

「うん、随分大胆な格好してるねコレ」

『そっ、それはね!違うの!あの、スタッフさんがなんか…』

これでも普段は清純派、というか、水着撮影なんてPVくらいでしかしたことがない。
けれど今回のスタッフさんが準備していたのは、少し露出の高かったりする衣装だった。


「〝人気アイドルの新たな一面発見〟…ねぇ。」

藍が珍しく不機嫌そうだ。
不意にこちらに向き直り、雑誌を指さす。

「ねぇ、このポーズしてみて」

『えっ』


指されたページには、いわゆる女豹のポーズをしている自分がいた。


『は、恥ずかしいからやだよ…今日スカートだし』

「いいから、お願い」

『うぅ……ち、ちょっとだけね?』

お願い、と言われては断れない。
下着が見えないよう気をつけながら、うつ伏せになった状態でお尻をあげる。


『…これでいいの?』

「雑誌よりも緊張してるみたいだね」

『あ、当たり前でしょっ!藍の前で、こんな…』

キスも、身体を重ねるのも、藍が初めてだったのに。
スタッフさんからは「慣れてるね」なんて言われたけど、あんなの仕事じゃなきゃ嫌だし正直仕事でもあまりしたくない。

「…かわいい」

『Σっきゃ』

人より少し冷たい指で太ももを撫でられ、思わず体が跳ねる。

『あ、藍…?』

「もっとお尻上げなきゃ」

『へ、あ、…こ、こう?』

「言われて本当にやっちゃうあたり、本当に純粋」

『だって藍が言うなら…私、できるだけそれに答えたいんだもん』

「…ふぅん、じゃあ怜奈は今から僕の言いなりね」

『えぇっ!?』


戸惑うが、ここ数日お互いに忙しくてこうして触れ合えることができなかった分、少し嬉しいというのも本音だった。



 



「じゃあ今度は少し足を開いて」

『う、ん…』

「見たことない下着だね」

『春ちゃんと買い物行った時に買ったの…似合わない?』

「ううん、とっても可愛い」


そう言って、下着にそっと指を這わされる。
恥ずかしいけれど、嬉しくて、待ち望んでいたような感覚に体の奥が疼く


『あ、藍…この格好は恥ずかしいよ』

「恥ずかしい方が、いいでしょ」

『ッ…』

16歳とは思えない台詞に、心臓が跳ねる。

そのまますりすりと撫でられ、我慢していた声がとぎれとぎれに漏れる


『ふ、ぁっ…や、…』

「我慢しないで、怜奈」

『だ、って…っんぅ』

「直接触ってもいい?」

『…うん…っ』

下着をするりと脱がされ、そこに藍の指が触れる。
ビリっと、まるで脳の先まで電気が走るような感覚が背筋を駆け上った
濡れたそこをゆっくりと広げられ、藍が少し楽しそうに指を入れ覗き込む。
押し広げられ、粘膜を擦られ、弱いところをぐりぐりと優しく刺激されていく

「たくさん解れてる…これなら、いっぱい気持ちよくなれるね」

『ん、っ…藍、早く…』

「もう我慢できないの?」

『うん、我慢…できな、っ』

「いいよ、あんまり焦らすのも可愛そうだし」


衣擦れの音が聞こえ、ほどなくして熱を帯びたものが宛てがわれた。
待ち望んでいた感覚に、奥が反応するのが分かる。

そしてゆっくりと、優しくいやらしい水音を立てて怜奈の中に入ってきた。


『っく…ぁ、』

「い、たく…ない?」

その言葉に、こくこくと首を縦に振る。
気持ちよすぎて頭がふわふわとする。

『藍…っ』

後ろで、藍の少し苦しそうな吐息が聞こえる。
そしてゆっくりと、動き始めた


「っ…ぁ…れい、な…」

『藍、…あいっ』

「怜奈、…っ、」


お互いがお互いの名前を呼び、動きが少しずつ激しくなってくる。
怜奈の口からは彼の名前が
藍の口からは彼女の名前が

それだけなのに、気持ちが昂ぶってくる。


『あ、いっ、私、も…だめっ』

「いいよ、一緒、に…ッ」

『あ、Σ───ッ』



ぞくん、と。
意識が飛びそうなほどの快感が、一気に押し寄せた。
ぎゅっとシーツを掴み、声にならない声を上げて。

藍もまた同じように、声にならない声を噛み殺し、一緒に果てた。



**


「怜奈、身体痛くない?」

『うん、…藍は?』

「僕は平気、明日はオフだし…いっしょに寝よう」

『あ、あのね、藍』

「なぁに?」

『大好きだよ』

「!…ボクは、愛してる」

『あっずるい!私も愛してる!』


そう言ってじゃれあいながら、二人は手を握り合って眠りについた。


End

素直すぎる君

素直すぎる君

  • 小説
  • 掌編
  • 恋愛
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2015-09-16

Derivative work
二次創作物であり、原作に関わる一切の権利は原作権利者が所有します。

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