遺書

 あし、脚、(疲れきった
 雑音、電車遅延、曇り空。(死にながら生きている

 オフィス街で眠る浮浪者の眼奥、
     (死ぬために生きているような
 ざわざわ、ざわ、ざわ、

 眼のない人(見ることを止めた
 左腕に見せ付けるような
 価値のない高価なブランド、の時計
 改札口、サンプリング、
 傲る上司

 すべてが灰色、
 色のない、

 断続的な生活に飽きた
 一人の少女

 私はもうすぐ
 身を投じるでしょう

 疲れきったせかいで

遺書

遺書

  • 韻文詩
  • 掌編
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2015-09-05

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