想像じゃダメなの・・・。 (3)
純の事を考えていたら、もう放課後。
私達の教室に他クラスの女子が数人集まっている。
何やらヒソヒソ話している。
(・・・感じ悪。)
あぁいう集団でしか行動しない人達、大っ嫌い!!
・・・っていうか、純の事呼び出してない?
その女子集団の中にいた1人の 小柄で笑顔の可愛い女の子が顔を赤くしながら 純に一生懸命話しかけている。
あんな可愛い子から告られたら、純はOKしちゃうんだろうなぁ・・・。
「なぁーーに見ちゃってのょー。まさか、ヤキモチ?」
「なっ・・・そんな訳ないでしょ!?」
そう言ってからかってきたのは、私の親友。石田 花音。 (いしだ かのん)
小学生からの付き合いで、・・・まぁ大げさに言えば幼馴染みかな?www
花音は私の机に寄りかかりながら、純の事を見ている。
「あぁ~、あの子。結構有名な子だよ? なんか狙った男は絶対オトすらしぃ・・・。」
「有名って・・・。っていうか、ただの男好きじゃんw」
そう言いながら私達は笑いあった。
すると・・・。
純が私の所へ向かって来た。
何・・・!?
何なの・・・?
すると、純は私の腕をつかみ 女子達の元へ歩いて行く。
「ちょ・・・ちょっと純!なん 「悪いけど俺、先約あるから。」
私の言葉をさえぎった純。
・・・・・・・・えぇぇぇ?
何それ? えっ? 全然今起きた事が理解出来ないんですけどぉっ!?
女子達は純と私を見るなり、ポカ~ンと口を開けている。
そりゃ、そうですよね~。私もポカ~ンですゎ・・・。
純はそのまま私を引っ張り、門の外まで出た。
「ちょ・・・何? 離してよっ!」
そう言って私は腕を振り払った。
「あっ!・・・ごめん。」
私達は立ち止まり、向かい合った。
「純。急にどうしたの?」
「だって・・・ウゼェじゃん?」
「え?・・・何が?」
「・・・まぁ、いいから早く行こうぜ?」
全然わからない・・・。純は何を考えてるの?
あんまり、変な期待を抱かせないでょ。
叶わないって分かっていても、何も聞かないままじゃ本当に想像だけで終わっちゃう。
「ねぇ!純・・・。」
私は先に歩いてる純を呼び止めた。
「・・・何?」
想像じゃダメなの・・・。 (3)