詩人
小さく咲いた花を摘み取っては
ひそかに唇にあてて
滲み出る色を喉に注いでいく
流し込まれる流体が
少年の内部に満ちた時
水彩は思わず音楽となって
彼を森に歌わせる
しかし歌は消えていく
花冠にした色の抜け殻の
ガラス細工の宝石の
美しさにかなう前に そっと
詩人
小さく咲いた花を摘み取っては
ひそかに唇にあてて
滲み出る色を喉に注いでいく
流し込まれる流体が
少年の内部に満ちた時
水彩は思わず音楽となって
彼を森に歌わせる
しかし歌は消えていく
花冠にした色の抜け殻の
ガラス細工の宝石の
美しさにかなう前に そっと
詩人