パリ子14第四話魔ゆ子VSパリ子❶

 私は魔ゆ子。キャンパブ界のジゲンと呼ばれている。噂では80歳を超えた野郎でもワンセット50分に3回ぬく事が出来ると言われている。実際とは違うが、この名前を結構気に入っている。だが、この頃気に入らない噂が耳に入ってきた。裏デリヘル界の殺し屋と呼ばれている女が、小学生でも30秒で逝かせるというのだ。ジゲンを超えたという風評被害まで出ている。もう、黙ってはいられない。私はあるツテで勝負を申し込んだ。今思えば私は若すぎたようだった。人間が踏み込んではいけない領域が錦には有ったのだ。
 ある日、店長に企画モノのAVに出演しないかと言われた。私はすぐに断ったが、例のpari子が一緒に出演すると噂を聞いた。私にも意地がある。この道のプロとして負けてはいられない。
 その企画は、
「素人童貞を30分で7人いかせられなかったら即レイプ」
というおぞましいタイトルで出演者は3人。私が一番最後だった。そして私が到着する前に、最初の女優が失敗していた。パリ子の番に間に合ってよかったと思っていたが、パリ子が来ない。順番が入れ替わり、私が2番目となり普段の腕前を披露した。その日はキレがあり、25分でクリアした。賞金の100万円が貰えるはずだったが、8番目が来た。そして、9番目。10人目のパンツを脱がしている間にタイムアップだった。
「ちゃんと7人達成したじゃない!」
と叫ぶと、
「でまかせいうんじゃねー!本当は10人なんだよ!」
と柄の悪い男優が叫んだ。その後の事は覚えていない。DVDが出荷されて友達からパリ子の話を聞いた。なんとその場にいる男優だけではなく、監督も逝かせたらしい。
私たちのセピア色の思い出である。伝説のVTRとして今もある裏サイトに掲載している。

パリ子14第四話魔ゆ子VSパリ子❶

パリ子14第四話魔ゆ子VSパリ子❶

  • 小説
  • 掌編
  • 青年向け
更新日
登録日
2015-08-22

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