思っている以上に・・・。 (2)
一緒にいるのが慣れているせいか、委員会や係の仕事も全部一緒にやっている。
私はそれが当たり前だと思っていた。
「そういえば・・・未遊。今度の土曜日どうする?」
「は・・・?土曜日?何それ?」
あまりにも突然だったから、感じ悪く返事をしてしまった。
「だーかーらー。お前って本当にバカだよなー。映画だよ、え・い・が!!お前が誘ったんだろぉ?」
そんなに子供扱いしなくても・・・。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。
「あぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!そうだった!!完全に忘れてた・・・。」
そういえば、前から気になってたあの映画見に行くんだった!
しかも、私の誘いで・・・。
あぁ!!明日洋服も買いに行きたいんだった・・・・・・・。
もーーー最悪だょ。
今日は水曜日。
「はぃはぃ。そんな事だろうとは思ったよ。どうせ明日か明後日、服でも買いに行きたいんだろ?」
「う・・・。」
純っていつも、こうやって私の心を読んじゃうから、なんか・・・悔しい。
「明日にでも・・・行こうかなぁって思って・・・。」
「うん。じゃぁ・・・明日放課後に、行こうかー。」
え?
(行こうかー。)
って、もしかして・・・・・・?
「一緒・・・に行ってくれるの?」
「えーー、・・・・・・・だめ?」
そんな顔されたら、っていうか断る理由ないじゃん(;>_<;)
質問したのは私の方なんだけど・・・。まぁ、いいや。
「ダメなわけないじゃん。」
「ダメなわけないじゃん。」
「はははは。お前が言う事なんか、全部分かるぅ!」
子供かっつぅの!!
純のその無邪気な顔に、ドキッとしてしまう。
純と私の声がキレイにハモった時、丁度チャイムが鳴った。
完全下校のチャイムだ。
「そんじゃっ、帰るかぁ。」
「あ!うん。」
なんか純って思ってる以上に・・・女心分かってるんだよなぁ。
気付けばもう、私達の家の前まで来ていた。
「じゃ、また明日な!」
そう言って純は、いつも女子を虜にしてしまうスマイルで私に手を振る。
それを私にまでやるかぁぁ!
「うん!バイバイ!」
私達は、それぞれの家に帰っていった。
あぁ~、顔が熱い!!!
思っている以上に・・・。 (2)