sweet


「そんなに甘い世の中じゃないんだよ」

甘い

辛い

苦い


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朝、出勤

デスクの上の

シンナー臭い汚い言葉


死ね、ここからいなくなれ

文字面だけでいじめる

それが、私の地獄へのオープニングテーマ



昼、昼食

お弁当、

生臭い箱の中に落ちてる

弁当箱を洗い、

食べたフリをして

とっても四角い窓からのぞく、

汚い言葉の入ったお手紙を消していく


夜、帰宅

家の中

「死ね」「消えろ」

そんなコトバに囲まれながら

だいぶ前に叩き割れたテレビを眺め

コンビニ弁当を食べる


深夜、残った仕事


今日打った黒い文字は

私に聞こえない、カチッって一つの小さい音で

消去って2文字に変わった


今日打った文字を

もう一度打っていく



大嫌い

そんな3文字、可愛らしい


私に頂戴よ


いろんな意味のこもった

赤いライン


                                  * Fin *

sweet

sweet

  • 小説
  • 掌編
  • 時代・歴史
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2012-04-01

Copyrighted
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