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ねえあいしてね
あなたの大好きなティシュみたいに
そのへんに捨ててくれてもいいから

あたしの賞味期限が切れる前に
うんざりするぐらいあいしてくれたら
もう二度とあなたの髪の毛盗んだりしない

ほしいものばっかり押し入れにしまって
いらないものばっかり積み上げていくようなそんな毎日をあなたがこわしてくれる
わけないか

かっこわらいで終わらせたLINEは
ずっと前からブロックされてる
知ってるけど足りないから
ぶち壊すために送り続けてる

ほんとはもうそのずっとずっと前からきみがきらいだったよだけどだってしょうがないよ
明日がこない限りせかいはずっと続いていくんだから

あなたがあの子にキスすることも
おっぱいに触って頭が真っ白になることも
あたしはだって受け入れるしかない
だからねえあいしてね
それだけだからそれだけでいいから

あなたのくちびるの柔らかさを
あの子が知ってるのに
あたしが知ってるのは
お母さんが洗ってくれたタオルの柔らかさだけ

足りないからずっと送り続けてる
ねえあいしてね
ほんとはずっとずっと前からきみがきらいだけどあたしはあなたしか知らないの
あいしてね


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  • 自由詩
  • 掌編
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2015-08-15

Copyrighted
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