電紙
今回発表するのはこの「電紙」です。この紙は最新のナノバイオcpuが搭載されて、紙の繊維が小さいコンピューター「電脳繊維」になっています。それぞれの電脳繊維は容量が少ないですが協調性並行処理アルゴリズムによって1.34*10^3[TB/sec]の処理速度を実現しました。
電紙は紙のように扱えます。簡単なペーパークラフトを作るだけで高性能なPCを作ることができます。専用ののりで貼るだけでデーター容量を増やすことができます。従来の「自作」のようにめんどくさい部品の取り付けや、設定はいりません。
電紙は処理熱で自動発電します。電源も大きな空冷ファンも水冷チューブも必要ありません。
電紙はトルクを発生することができます。設定し、簡単なプログラムを書くだけでロボットができます。
電紙は学校、オフィス、家庭に新時代の文化を築きます。
なんて商品が発売されたもんだから皆がこぞって買って近所の電気屋ですら整理券を配る始末。
テレビで毎日話題になって、本屋では電紙のムック本が平積みになっても足らなかった。毎日売れて売れて売れまくった。
学校ではノート代わりに電紙ノートが、会社では電紙パソコンが、みんな電紙を使う新時代を電紙は築く。
予定だった。
しばらくしてみんな気がついた。これは所詮ただの紙だと。
手汗でふやけて画面がぐにゃぐにゃ
鞄の底で残業したデータが破れた。
生徒は紙飛行機にして、カメラ機能で覗きをやった。
国から規制されるのは発売から半年もたたない中だったとさ。
電紙