17

“17”


それが、私の名前



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嫌にきっちりした青い服を着て

何食わぬ顔をして私たちを睨み付ける“イカレたやつら”


この人たち、子供達にはこうやって教えられるんだって

「いつも私たちの安全を見守ってくれる、優しい人たち」


見守る

それは、

睨み付けるとつながるのかしら


被害妄想?

そうかもね


でも

あなたたちが私達を怖がるのも

被害妄想じゃない?


ある人は

テレビなんていう四角い窓から

「怖いね」なんていいながら

ご飯の支度するの


ある人は

裁判官なんてちょっと上の目で

「被害者の気持ちを考えられない心理状態にある」

なんて嘘の塊みたいなコトバを吹っかけて

精神病院の中へ

あっという間に放り込んでしまうの



『加害者が100%悪い』

教科書に載せている人たちへ

一言足らないんじゃない?


「冤罪なんてくだらないものもあるよ」

って


“17”

ほんと、ネーミングセンスもへったくれもないわ

小学校のときの

「Aくん」「Bくん」って呼び名

そゆことには

余計に首を突っ込むくせに



“出所届”なんてくだらない紙を

まるでごみみたいに扱って

呼ぶの



「高橋結衣」


「はいっ」



                             * FIN *

17

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  • 小説
  • 掌編
  • 時代・歴史
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2012-03-31

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