あんたと俺とばかものと
永遠を口にすると、彼は決まって瞳を揺らす。
どうやら俺に”最良の道”とやらを歩ませたいらしい。
所帯を持つことが良き道だと初めに嘯いたのは誰なのだろう。
「ばかだな」と呟いた。
俺の飲めない、
あんたの好きなコーヒーの淹れ方もすっかり染みついているのに。
ばかだなあ。
そう思っている俺も大概ばかなのかもしれない。
あんたと俺とばかものと
ご覧いただきありがとうございました。
本作は『甘いから辛くなる』と対になっております。
そちらも合わせてご覧いただけるとなお嬉しいです。