サイレント・アース

初めて書いた小説なので、初心者が書いたという目線で見てもらえるとうれしいです。

第一部  残された人間

「ふぁ~あ~。」
今日もいつも通りに語部滝斗は起き階段を降りて下の部屋に入っていった。
「なんだ、まだみんな起きてないのか。」
部屋にはまだ誰もいなかった。
その時はまだ9時だしまだみんな起きてないのだろうと思っていた。
だけど1時を過ぎたのに誰も起きてこない。
「なんでみんな起きてこないんだ。」
さすがにおかしいと思った滝斗はみんなの部屋を見に行った。
しかしそれぞれの部屋には誰も居なかった。
「なぜ誰もいないのだ。」
そう言って滝斗は外に急いで駆け出した。
車はあったので出かけたというのはあり得ない。
滝斗はペットの犬を飼っていたがそれも居なくなっていた。
家の人が滝斗を残してみんな居なくなった・・・
「そうだ他の家はどうなのだ。」
そう思って片っ端から電話をかけてみた。
しかしいくらかけても誰も出てこない。
「クソッ」
今度は近くの家に行ってみた。
インターホンをいくら押しても返事がない・・・
町中の家をまわったが誰もいなかった。
「ちくしょう、どうなっているんだ」
一旦家に戻りテレビを付けてみたたが何も映らない。
「これはもしかして世界中の人間や生き物が居なくなったのではないか。」
そう考えたら鳥肌が立ってきた。
それからいろいろと考えてみた。
「そういえば昨日の夜に南の空に飛んで行く大きな雷のような光を見たな。」
光だけで音が聞こえなかったがその時は眠かったのであまり深く考えずそのまま部屋に戻った。
よくよく考えるとおかしい・・・
「なぜ、光だけで音が聞こえなかったんだ・・・。」
その答えはすぐに分かった。
あれは雷ではなくそれに似た何かの光だったのだろう。
とにかく今はそれぐらいしか手がかりが無い。
その光の謎を解くために必要な物を準備し自転車に乗って滝斗は光の飛んで行った方向に向かって駆け出して行った。

第二部  謎の光る物体

自転車で家を出てきてもう5時間も経過し、早くも9時になってしまった。
普段ならもうお腹が空く頃だ。
「よし、ラーメンでも食うか。」
滝斗は持ってきたカップラーメンに水筒に入ったお湯を入れた。
周りが静かなせいかできるまでの3分間がとてつもなく長く感じる。
あまりに暇なので空を見上げて見た。
「きれいだなー。」
この時見た空は今までに見た中で一番きれいな夜空だったがあまりいい気分ではなかった。
その時、
「ん、なんだあれは」
昨日の夜に見た光に似た大きな光を放っている巨大な丸い円盤のような物体が滝斗の真上を飛んでいった。
「なんだあれUFOみたいだったぞ。」
急いでラーメンを食べその物体が飛んで行く方向に自転車をこいでいった。
「全然追いつかねー。」
やはりUFOなのか速すぎて途中で見失ってしまった。
だが飛んで行った方向に向かって精一杯に自転車をこぐ。
「うぉー。」
こいでこいでこぎまくった。
気がつけばもう日が上り始めていた。
「やべ~、眠れなかった。」
結局一睡もできないまま朝を迎えた。
さらにこいでいくと
「ん、あれは」
大きな街が見えてきた。
何かないかと街の中を探索していると一つの家から物音が聞こえてきた。
「まさか俺以外に残っている人間がいるのか。」
そう思い急いで駆けつけた。
「誰かいるのか。」
そこには僕と同い年位の女性が居た。
すると女性は
「うぁーん。」
と泣きながら僕の胸に飛び込んできた。
(きっと怖かったのだろう俺も最初はこの状況が恐ろしかった。)
滝斗はそう思い彼女が泣きやんだところでいろいろと話あってみた。
「私、嶋田菜野って言います。昨日からみんな居なくなってしまって寂しくてうずくまって泣いてたとこなんです。」
「そうだったんですか。」
は自分が見た光るUFOの話をした。
すると菜野が、
「それ、私も見ました。確か近くの時岩山って言う山に飛んで行きました。」
菜野さんはUFOが近くの山に飛んで行くのを見たと言っている。
とても有力な情報が手に入った。
「ありがとうございます。俺はどうしてこうなったのかを知るためにその山に行ってきます。菜野さんはどうしますか。」
「私も行きます。」
僕らは何かが起こるかもしれないのを百も承知で急いでその山に向かっていった。

第三部  接触

山に近ずいて行くとだんだん大きな洞窟の穴のような物が見え始めてきた。
「あの中か。」
「どうやらそのようですね。」
山のふもとまで来たらそこから洞窟のあるとこまで歩いて行った。
「よし、入るか。」
「はい。」
二人は懐中電灯をつけ一歩一歩ゆっくりと進んで行った。
20分くらい進んだ所で巨大な空間のある所に着いた。
「ん、あれは。」
二人は目を疑った。
そこには居なくなった人間達が何億人といた。
「こんな小さな山にどうやってこれだけの人間を・・・」
すると菜野が指を指しながら
「滝斗さん見てください。」
菜野が指す方向には数百人くらいの宇宙人と思われる奴らがいた。
「きっと奴らがこの事態の原因だ。」
すると後の方から
宇宙人「何だお前達は。」
と言いながら宇宙人が襲ってきた。
さすがに武器を持っていたので何の抵抗もできないまま捕まってしまった。
そのまま大きな杖を持った宇宙人達の長であろう者の前に連れてこられた。
「まだ残っている人間が居たのか。」
「お前達は一体何者なんだ。」
「私の名はサーガル。宇宙の頂点に立つ者だ。」
「どうしてこんなことをするの。」
するとサーガルはギラリと滝斗達を睨みつけががら言った。
「どうしても何も全てお前達人間が悪いのでわないか。」
「なに、どういうことだ。」
「お前達は地球がどうやってできたか知っているか。」
「確か微惑星がおたがいに引力で引きつけあってどんどん大きくなって地球ができたんだろ。」
サーガルは笑ながら
「ほう、地球ではそんなばかげた話をしているのか。」
「違うんですか。」
「今から話す事は全て真実だ。覚悟はいいな。」
滝斗達はサーガルから聞かされる驚きの真実を知ることになる。

第四部  明かされた真実

サーガルはゆっくりと話を始めた。
サーガル「宇宙というのは初めから存在していた・・・お前達が言ってたように微惑星がおたがいに引力で引きつけあって惑星は誕生するが一番最初に作られたのは我々が住む惑星ゼノービオ。」
滝斗達は耳を疑った。
滝斗「何だって。」
サーガル「本当だ。そこで初めて我々の先祖のマルゴール人が誕生したのだ。先祖達はとてつもなく頭が良くてな・・・その優れた頭脳で高度な科学技術を発展させていった。この時岩山にこれだけの人間を入れているのは我々の作った特殊な機械のおかげだ。そしてある時先代の王、つまり我の父上が面白いことを始めたのだ。」
滝斗達は息を呑んで耳を傾けた。
サーガル「それは、新たな生き物を作り出して我々か作ったある惑星でどの様に生き延びていくかを観察することだ。」
話を聞いていて大体想像はついていたが信じたくないためか
菜野「ある惑星って。」
とビクビク震えながら菜野は問いかけた。
サーガル「地球だ。」
思いがけない事実を聞かされた二人は顔が真っ青になり鳥肌がたってきた。
サーガル「実際はその惑星に名前は無かったがお前達がそう読んでたので我々もそう読んでいる。そしてゼノービオの科学力で作り出した二人の人間・・・お前たちで言うアダムとイブだ。つまり我々が地球の創造主である神と言うことになる」
滝斗「そういうことだったのか。」
菜野「だとしてもどうして今になって地球の人間や生き物達を奪おうとするの。」
菜野の言う通りだ。
最初から観察が目的なら地球の生き物達を奪う必要など無いはずだ。
サーガル「マヤ文明の2012年地球滅亡説は知ってるな・・・あれは本当だ。我々の惑星でも最近分かった。」
なんとマヤ文明の予言は真実だった。他の予言は当たっていたがまさかこれまでも当たっていたとは。滝斗と菜野はそれを聞いて驚きを隠せないほになった。
サーガル「なので地球が滅亡したら大事な実験体が無くなってしまうから一度我々の惑星に保管することにしたのだ。」
滝斗「保管してどうするんだ。」
サーガル「地球での実験で大体の事はわかったので全員の記憶を消して宇宙中にある惑星にまた住み着かせる予定だ。」
菜野「そんな事したら今までの事が全て無かったことになってしまうじゃない。」
果たして二人の地球の運命はどうなってしまうのか。

最終部  未来え・・・

滝斗は大きな声で言った。
滝斗「そんな事させてたまるかー。」
サーガル「何を言う。このまま過ごして行けばお前達は死んでしまうんだぞ。むしろ感謝してもらいたいくらいだ。」
すると菜野が歯を食いしばりながら、
菜野「確かにこのまま過ごして行けば私達は死んでしまいます。それでも今は生きています。例え死んでしまうと分かっていても私達は生きて行きたいのです。」
菜野の言葉に心を押されたのか滝斗が続けるように、
滝斗「そうだ。記憶を消されて他の惑星で生きていくより残りの時間を楽しく過ごして行きたいんだ。」
それを聞いたサーガルは力が抜けたかのような声で、
サーガル「そこまで言うなら良いだろう。この先死ぬとわかっている残りの人生をぞんぶんに過ごすがいい。」
そう言うと滝斗達に向かって銃を向け
サーガル「さらばだもう会うこともないだろう。」
そう言ってパンッパンッと二人を撃った。
滝斗が目を覚ました。
滝斗「あれ、ここって・・・俺の部屋だ。」
すると下の部屋から、
母「滝斗ー。起きなさい。何時だと思ってんのー。」
滝斗「え、母さん。」
滝斗は急いで階段を駆け下りて行く。
そこには居なくなっていたはずの家族がみんないた。
滝斗「戻ったのか。」
滝斗は全身の力が抜けた。
滝斗(よかった、本当によかった・・・)
それから滝斗はいろいろと考えてた。
滝斗(たとえ近いうちに変えようのない未来が訪れると分かっていても、私達人間は生きて行く事しかできない。だったら死ぬ時に後悔しないように今を存分に生きようじゃないか。みんながどう思っているかは知らないが俺はこの思いを忘れずに生きて行こうと思う・・・)

サイレント・アース

大変だった。とにかく大変だった。それだけです・・・

サイレント・アース

主人公の語部滝斗がある日地球から人間達が消えた謎を解くために旅に出た先で いろいろな真実を明かされるという話です!

  • 小説
  • 短編
  • SF
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2012-03-30

Copyrighted
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Copyrighted
  1. 第一部  残された人間
  2. 第二部  謎の光る物体
  3. 第三部  接触
  4. 第四部  明かされた真実
  5. 最終部  未来え・・・