『 グレープフルーツを初めて食べた日 』

ビーフストロガノフの後に、グレープフルーツ。

「召し上がれ」

昨日までの我が家では考えられないお洒落なデザート。
固まる僕と妹。
親父はとにかくでれでれしていて。

「いただき、ます」



神城さ……いや、お母さんも初めて買ったって知るのは、十日くらい経ってからの事。
『ママ、無理しなくても良いよ』って妹に言われて、泣きながら僕らを抱きしめた、その後の話。

『 グレープフルーツを初めて食べた日 』

『 グレープフルーツを初めて食べた日 』

極短小説。

  • 小説
  • 掌編
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2015-08-06

Copyrighted
著作権法内での利用のみを許可します。

Copyrighted