『 変わり者と、女の子 』

「や、こんにちは」

薄桜色のコウノトリが玄関に立っていた。
……断じて知り合いではない。

「素敵な素敵な伝言があるんだ。届けに来たのだ。さ、喜ぶ準備を宴の準備を急ぎたまえ」

私の事なんか置いてけぼり。
薄桜色のコウノトリは、一人で浮かれて一人で騒いで。

「実は実はね、実は……三年後、この家に赤ちゃんが産まれるんだよ!素晴らしいだろ?嬉しいだろう?まだ先の話だけどさ。名前はエンディ。青い髪が可愛いお転婆な女の子で」

ああ、やっぱり。
この鳥さん、きっとパパの友達の知り合いだと思う。
喋る伝書鳥、綺麗な羽色、遅すぎる伝言。

「それ、たぶん私」

コウノトリの銀の足輪には『エドゥロイ』の文字。
この世界では『変わり者』という意味だ。

「……あれま」

確かにお転婆そうだ、なんてエドゥロイは笑った。
大きなお世話です、って私も笑った。

『 変わり者と、女の子 』

『 変わり者と、女の子 』

極短小説。

  • 小説
  • 掌編
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2015-08-05

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