女友達。
目の前で
あなたのことを語る女は
他でもない私自身です。
私は今
友と呼ぶ人の話を聞いています。
目を輝かせ
あなたの事を笑顔で語る女の話を。
「私も好きなんです。あなたに負けない位に・・・・。
この気持ちは、誰にも譲れません。」と
言いたかったのですが
名前を呼ばれる目の前の女と
名前を呼ばれない私を思い出し
何も言わずに話を聞くことにしました。
(名前を呼ばれている分、それが片思いでも持っているものが違うから。)
名前を呼んで欲しいと思いました。
名前を呼んで欲しいと寂しく思いました。
「名前が無いというのは、きっと死んでいるのと一緒だ。」と思いましたが
(ぐっ・・・・。)と何かを飲み込んで
目の前の女の話を聞いていました。
女友達。