陳暦(ちんごよみ) 第7章 終戦の熱い日(終戦前の7日間)

4月は日本本土初空襲でもあった月である。
70年前の事だ、空襲で焼かれた人、家は
「人災」が事実ではないのだろうか、「3,11震災」
で人、家を失った方よ、「天災」でしたよね。
無論放射能は人災です、「戦争」で家、親兄弟妹を
なくしたのは、あれから70年よい国日本で終末を
迎えることのできる私は幸せ者でしょう。

8月の熱い日(終戦の7日間)。

昭和20年8月、熱い、首の手ぬぐいもびしょ濡れで絞っても絞っても乾く間もなかった。
その日、日本に5台あるうちの3台が「名古屋裸子製作所」にあるドイツ製のその名を
「ハーバード、リンドナー」とゆう種ハブ研磨機1台と、種タップ研磨機が2台あった。
岐阜県郡上八幡の山中へ堀られた穴へ強制「疎開」するとゆうので岩倉駅のプラットホーム
の貨車へ積みこみが終わったのは8日夕方だった。

翌日1週間の「公用」休暇が出るので家族が疎開していた静岡県浜名郡宮口へ行く予定だった。
10日午前名古屋駅が人人人でざわめいていた、切符を買うのもなかなか買えなかった、公用
でさえ買えない状態だった。
とゆうのは予定列車が来ないのだ、到着しても超満員で乗車出来ない時間が続き浜松へ到着し
たのは午後4時頃だった、当たり前なら3時間で到着の予定。

浜松駅前に艦砲射撃を受けて3個の大きな穴が開いている、西を見ると中央署の建物が一つポツ
ンと見受けられた。
松菱が有る、遠電2階ビルが目の前にある、後どこを見てもなにもなかった。
鹿島行きの電車も動かない、そのまま行く先が見えるので遠く感じないのだが宮口まで歩く、
2時間費やす。

疲れた体を休み休み歩いた。

田んぼに日本機が無残にも頭を突っ込んだまま羽根を休めている、B29に撃ち落されたのだろう。
継母の在所とゆう宮口段ノ下へ到着したのは7時まじかだった、「おう、よう来たな」と迎えて
くれたのは叔父の登だった、村会議員でもあった。
土産の「ういろ」を出して来た理由を云い「皆が、お世話になっています、有難うございます」
と頭を下げた。
「まああ、そんな堅いこと言わず、はよ風呂へ入れ」
とうながされて伸の心は落ち着いた。
が、翌日継母の愚痴が始まったので謙次(14)、よし枝(11)に「元気で暮らせ、何か欲しいものが
あったらここえ手紙で知らせよ」と紙切れを渡し別れをつげた、謙次は涙ぼろぼろだが相変わらず
よし枝は伸をじいっと見つめるだけで「さようなら」とと云うと「さよなら」とちいさい声で見送
られた。

叔母の家で一日過ごし12日朝宮口駅から「二俣」線に乗った、駅を越えるとトンネルに入ったが
そのまま停車する、動く気配もないまま2時間過ぎた、動いては止まるの繰り返しで「新所原」へ
到着したのは午後5時で「東海道」線に乗りたくも来る列車すべて満員状態だった、通過するすべ
ての列車の窓は閉め切られている、多分戦地へ送られる兵隊さんだろうと待ち合わせの人の口から
洩れる。

「東海道線」では駄目だから「名鉄」に乗るため「豊橋」まで山越えで歩いた。
13日朝名鉄豊橋駅からやっと電車に乗り名古屋駅に着いたのは昼近かった。
10日以後やたらに「グラマン」の来襲が多いのだがいっこうに空襲はない「警報」はなるが止ま
る列車の中では外の様子は判らない。
「日本国民に告ぐ」「日本はポッダム宣言を受諾しました。戦争は終わったのです、空襲はしません」
とゆうビラが全国で撒かれていた時間だった。

14日岩倉駅プラットホームの貨車に積み込まれた「リンドナー」に油を差す、「グラマン」が頭上に
飛んできた、「警報」は鳴るが降ってきたのはたくさんのビラだった、白く、厚くよほどいい紙で「戦
争は終わりました」と書かれている、「拾ってはならぬ、これは鬼畜米国の宣伝だ、日本は負けない」
とサーベルを下げた巡査が走り回ってビラを回収している、「神の国が負ける分けがない」と巡査の云
うことが正しいと皆は思い宣伝紙を差し出した。

8月15日。
「今日午後0時から玉音放送」があると井出班長が朝から云いまわっている、やはり「戦争は終わった」
のだと考えた。

15日12時、ラジオの雑音がひどい、「耐えがたきを耐え、忍びがたきを忍び」の天皇の玉音放送が
流れた。

戦争は終わった、頭にひらめいたのは「日本は負けた」の実感が湧いてくる、伸は思った「本当に戦争
は終わったんだ」と真実ほっとした。

陳暦(ちんごよみ) 第7章 終戦の熱い日(終戦前の7日間)

まだまだ続きます。

陳暦(ちんごよみ) 第7章 終戦の熱い日(終戦前の7日間)

終戦の前一週間を綴りました。 真実の文字の綴りです。 あの日・・・・・・

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  • 全年齢対象
更新日
登録日
2012-03-30

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