HKC5000
20xx年、時はアイドル全盛期であった。大手レコード会社から楽曲をリリースしているだけでも数多くのグループがあったが、それ以外にもインディーズ、御当地アイドルなどアイドル戦国時代の様相を呈していた。
大阪北部の街、枚方市もこの波に乗ろうと御当地アイドルを結成した。その名もHKC5000。市内に住む15歳から17歳の女子高校生が加入資格があり18歳になると鮮度を保つために文字通り卒業となるシステムであった。
当地の対象年齢の人口は6千人程で殆どの女子生徒がこのアイドルグループに加入した。当然、人気投票も行われ選抜メンバーが選ばれたりしたが、加入していればグループの一員であることは間違いなかったし、周囲の空気からして加入しないことが許されない雰囲気があった。その為、取り敢えず加入しておいたという者も少なくなかった。
加入しなかった残りの千数百人は皆パンクロッカーになった。
HKC5000