俺たちがこれで良いのか!?③
初めましての方は、初めまして作者のcityです。
お久しぶりです。いろいろありまして投稿がおくれました、すみません...それでは、本編どうぞ!
三章:死神少女
三章:死神少女
「お〜い!依頼が来たぜ。」
朝から野太い声が響き渡る。
「依頼?頼める人もう居ないよ...断ってて。」
「でもよ..報酬がよ...」
すると、となりに座っていたイルが呆れたようにため息をついた。
「はあ...報酬が良いって言ってもどうせ2〜30万くらいでしょ?」
「いや...それがよ...100万なんだよ!」
すると、今まで「断ってて」と言っていた美奈が、目の色を変えた。
「さぁ、今すぐに依頼へ行きましょう!」
「だから、頼める人誰もいないんでしょ。」
隣からため息混じりイルの声が聞こえた。
「うっ.....そうだけど....でも....」
それでも引き下がろうとしない美奈。
「そ、そうだ!あの二人がいるじゃない!」
「....誰だよ。いっとくけど僕は、これから仕事にいくし白夜もゲイブも仕事だよ。」
美奈は、不敵な笑みを浮かべた。
「ふふふ...いるじゃない強くてそのうえ行動力もある今暇な二人が!」
その二人へと美奈は、集合をかけた。」
レイブンクロウのギルドホールの中央に少年少女がたっていた。
「...なぁ、夕凪何で俺達は、ここに立たされてんだ?」
「...美奈に呼ばれたから...」
「そうじゃなくて、俺達は美奈に呼ばれたのかをきいてんだよ。」
夕凪は、少し考えたかと思うとすぐに口を開いた。
「...たぶん...依頼だと思う...」
「流石にそれは、ないだろ...」
美奈が向こうから軽快な足取りで歩いてきた。
「あっ、もう来てたんだ」
「あんたが呼んだんだろ...」
となりで夕凪も頷く。
「そう...美奈が呼んだ...」
「そうね私が呼んだの!」
「だからしってるって...」
深夜は、嫌な予感が的中した。
「依頼がきたの...だからいってきて!」
深夜が「嫌だ」と言う前に夕凪が口を開いた。
「...わかった...」
深夜は、絶句した。
「...なに言ってんだ!俺はいかな...」
夕凪が「一緒に行かないの?」と言うかのような眼差しをむけていた。深夜は、その眼差しに見つめられ決断するしかなかった。
「...わかったよ...いくよ...今回だけだからな...いいな美奈。」
「本当!もちろん今回だけよ!」
「それじゃあ行ってくる。」
面倒だと心底思いながら隣にいる夕凪とともにギルドレイブンクロウの扉を開けた。そして同時に今は、もういない幼なじみの彼女が微笑んでいるような気がした。
「...夕凪本当にこっちなのか...どこもかしこも森しかねーぞ...」
「...大丈夫...あってる。」
「その自信は、どっからくるんだよ...」
そう言いつつ歩いて行くと屋敷がみえた。
「あれか?」
「たぶん...そう...」
その屋敷には、一人の少女が立っていた。
「...あら?お客様何かごようでしょうか?。」
「えーとあんたが依頼主の東条レナさんでいいのか?」
「ギルドの方々ですね!お待ちしておりました。それではなかにどうぞ。」
深夜と夕凪は、レナの後につづいた。
「何かお飲みになりますか?」
「...コーヒー...がいい...です...」
「俺は、紅茶をお願いします。」
それを聞いたレナが手を叩くと向こうから人が歩いて来たがそれは、人では、なかった純白の翼が生えたまるで天使のような少女が歩いてきた。俺が絶句していると向こう側から答えが返ってきた。
「ふふふ、驚いていますね...彼女は、獣人ですよ。珍しいでしょう?常に獣人化しているなんて。彼女は、そういう病気なんですよ。...さぁ依頼の話をしましょう。」
...嘘だ、俺はすぐにそう思った。獣人化が戻らなくなる病気は確かにあるがその病気は、絶対になおらない。この病気に侵された獣人は、約1時間で獣になりはてる...ここについてからすでに2時間以上が経過している。そして彼女の服は、白いワンピースだが所々もつれていたり破れていたりしている。...だが俺には関係ないそう思い直し依頼の話に戻った。
「...どんな依頼ですか?」
「ここから南の方に水竜が出てきてこまっているの。」
竜それは、この世界の中で最強の獣その竜から白夜が使っている竜器がつくられる。分かるのは作られるということぐらいどうやって作られているかは知らない一部の人間以外は...
「...それなら行ってきますよ。」
「ほ、本当にいいんですか!」
「ああ」と短く言い残しその場を後にした。
二人は、南へ移動していた。
「...コーヒー...苦かった...」
深夜は答えた。
「コーヒーだからな。」
夕凪は話を続ける。
「コーヒー...もっと甘い...それに...シュワシュワってしてた...」
「...ああ、それコーラだな。」
夕凪は否定した。
「...深夜間違ってる...コーラじゃない...コーヒーだった...絶対...そう...」
「だからその自信は、どこからくんだよ...」
深夜は後方を見た。
「...夕凪...俺達狙われてんの気付いてるか。」
「...そうなの...?」
深夜は溜め息とともに後ろへ発砲、それと同時に茂みから黒い疾風が飛び出した。
「くっ!「ダークハウンド」か!」
見た目は黒い狼だが体中に生えている毛は一本一本が鉄以上の硬度をほこる。そして面倒なのは、その好戦的な性格と鉄を砕くアゴだ。ランクはB+第3級危険種だ。
「本当に面倒くさい...!夕凪下がってろ!」
ダークハウンドが深夜に飛びかかってきた。深夜はそれをかわし発砲、続けて引き金を引いた。5発の弾丸が命中だが全てはじかれた。続けて発砲しかし結果は同じ。ダークハウンドは弾丸のような速さで飛びかかった。
「グアアアアアアアアァァァァァ!」
「なっ!」
深夜はその攻撃を避け蹴りを入れダークハウンドの軌道をずらし回避、さらに3発放ちダークハウンドの体制を崩した。
「アォォォォォォォォン!」
ダークハウンドが遠吠えを行う理由は一つ仲間を呼び寄せ集団で狩りを行うことだ。深夜は焦る思考の中、距離をとろうとしたが遅かった。すでにダークハウンドの群れに囲まれていた。
「くそ!」
そう悪態をついたとき目の前に鮮血が飛び散った。目の前にいたのは真っ二つになった。ダークハウンドと大鎌を携えている夕凪だった。
「...大丈夫?...」
「ああ...助かった...ありがとな夕凪。」
「そう...良かった...すぐに終わるから...まってて...」
「喰らえ...黒飢...」
すると夕凪を中心に闇が広がり大鎌に集まった。ダークハウンドが夕凪に向け飛びかかったすると突如夕凪の周りから闇が溢れ出しダークハウンドを包んだ。その闇は飢えた獣のようにダークハウンドを貪り闇が消えたそこには何も残っていなかった。それが合図だったかのようにダークハウンドの群れが夕凪に飛びかかってきた。
「...それじゃあ遊ぼ...ワンちゃん達...」
瞬間夕凪の体がかき消えたそして2体のダークハウンドを切り裂いた。
「グルル....」
戦意を失ったダークハウンドは逃走した。
「あ...逃げた...大丈夫?」
首を傾げこちらに顔をむけてきた。
「...てっ、お前そんなに強かったの!?」
首を傾げる夕凪。
「スライムが出た時俺に任せっぱなしだったじゃねぇか!」
再び首を傾げる。
「...もう...いいや。」
先に自分の心が折れた。
「夕凪どうだ?」
首を縦に振った。
「うん...見えてきた。」
目の前に広がっていたのは、透き通った湖だった。
「ここに水竜がいんのかよ...いる気配は無いけどな...」
夕凪が袖を引っ張ってきた。
「...あそこ...見て...」
その光景を見て深夜は、息を飲んだ。
「なんだよ...あれ...!」
そこにあったのは、水竜の死体そしてクロスの兵士の惨殺死体だった。
深夜は、近寄り死体を確認していった。
「...心臓を貫かれたり、喉を切り裂かれてるな...明らかに人為的に行われてるな。」
そして背後から笑い声が聞こえてきた。
「ふふふふ...深夜さん、夕凪さんご機嫌よう。」
そこにいたのは、翼の生えた少女と薄ら笑いを浮かべた東条レナだった。
「...レナさんなんであんたがここに居るんだよ?」
彼女は、笑みを浮かべているだけだった。
「答えろッッ!なんであんたがここに居るんだ!」
彼女は、笑みを浮かべたまま答えた。
「...答える必要は、ありません...あなた方は死ぬのですから。」
それが開戦の合図となった。
深夜がホルスターから拳銃を抜き、夕凪が大鎌を構えた、そして同時にレナは懐から蛇を思わせる緑の鞭を取り出した。
「あら?貴女のその武器...竜器ですねどんな竜を使っているのですか?私は、蛇竜です。貴女は?」
夕凪は、少し間を置き口を開いた。
「...あなたに答える必要...ない...」
レナは、微笑んだ。
「あら、残念♪」
レナは、唐突に鞭を振るった。高速で迫り来る鞭を紙一重で回避すると鞭が後ろの岩石を粉砕した。
レナの頭上に黒い影が現れ一閃したがレナは、難なく回避。
「...早く...死んで...」
「せっかちな人は、嫌われるわよ?」
レナは、横に鞭を振るったが、夕凪がはじいたそして続けて縦、横、斜め、と連続で振るったが夕凪は、全てをはじいた。
するとレナは、冷徹な笑みを浮かべた。
「蠢け...〈蛇忌〉そろそろさようならですね♪」
その瞬間レナの手に持っていた鞭がまるで生き物のように蠢きだした。
夕凪に向かっていった夕凪は、手に持つ大鎌で弾こうとしたが軌道が突然変わり夕凪に当たる直前夕凪の体が、突如乱入してきた黒い影により横に倒れた。
「...深夜...!」
深夜は、後方に吹き飛び視界が闇に包まれた。
深夜は、再び目を開いた。
向こうで夕凪とレナが戦いを繰り広げていた、しかし夕凪が押されていた。
援護を行おうと体を動かさそうとしたが全く体が動かなかった。
(...体が...動かない...打ちどころが...悪かったか..?)
すると目の前に翼の生えた少女が歩いてきた。
「貴方は、澄んだ目をしている...あの女みたいな自分の事しか考えていない目じゃなくてとても澄んでいる綺麗な目...貴方には、この武器を預けれる...」
そういい目覚めることのない水竜に手を向けた、次の瞬間水竜が一つの白銀の槍となっていた。
そして彼女は、深夜に槍を手渡し意識を手放した。
「お、おい!大丈夫か!」
深夜は、立ち上がった。不思議となんの違和感も無く立ち上がっていた。
「ありがとうな...」
そう言い残し走っていった。
夕凪は、押されていた。そしてとうとう鞭の乱舞を弾きそこねてしまった。
「...あっ...」
声が漏れ衝撃に構えたが衝撃は、来なかった。
「セーフだな。」
深夜が槍で鞭を弾き返していた。
そしてレナが狼狽していた。
「...なぜ?なぜ貴方が竜器を持っているの?なぜ?なぜッッ!」
レナは、気絶している少女の方に首を傾けた。
「あの娘ね...あの娘が貴方に竜器を渡したのね?...まぁ、いいわ...貴方を殺してその武器返してもらうわ。」
そう言い鞭を振るった。しかし深夜は、それを難なく払った。
「あんたじゃ俺には、勝てねぇーよ。」
「....して...」
レナは、俯き叫んだ。
「どうしてッ!どうして思いどうりにならないのよ!私の道具の癖して!死ね!貴方も、あの娘も!」
深夜の目が鋭くなった。
「...ざけんなよ...ふざけんなよ!勝手に殺すだの道具だのいい加減にしろよ!てめぇのその腐った根性叩き直してやる!」
「黙れェェェェェ!」
レナが深夜を亡き者にしようと鞭を振るった。そして同時に深夜の白銀の槍に水がまとわりついた。
「...轟け〈水輪〉ッ!」
水を纏った神速の槍がレナを貫いた。
「...そんな...私が...負ける...なんて...」
レナがしゃべり続けた。
「...ふ..ふふ...別に...いいわ...あの娘...がいる限り...貴方達は...脅かされ...続ける...」
最後に不気味な笑みを残し東条レナは、絶命した。
(意味がわからねぇ...)
深夜が、下をむいて居ると袖を引っ張られていた。
「...帰ろう...?」
(...まぁ...いまはいいか、また考えれば。)
翼の少女を背負い夕焼けの森の中を一人の少年と一人の少女が歩いていた。
(END)
俺たちがこれで良いのか!?③
...すいませんでしたッッ!本当に申し訳ありません!頑張って勧めていたのですがこんなに時間がたってしまいました...本当にすみません...次回もどうかよろしくお願いします!
それでは、また会う日まで!