私の図書館に元々本は無かった

あったのはおもちゃの車だけ

君は私の首を絞めてくれると言った

でも

もうここに人は居ない

本棚のふちに埃が積もっている

きっと想い出を吹けば

雪の様に

しんしんと降るだろう

誰かが笑った様は記憶されているのだろうか

床に落ちた本を確かめる気にはならないけど

まだ窓から光は射している

ここにいた大切なものたちは

どこにいったんだろう

楽園にはたどりつけたのだろうか

  • 自由詩
  • 掌編
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2015-07-17

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