いるかのほし 61 (さよならカルイ)ただいまいるか2
(さよならカルイ)ただいまいるか2
・・・・・・どうするんだっけ・・・・・?・・・・あれ、ぼく、はじめてなのに、なんだか思い出そうとしてる???おかしいね・・。
・・・あっ、でも、はじめてじゃあないいるかたちもいたんだね・・・。何頭かが、輪になりはじめたよ・・・。
・・・・ああ!!あれだね・・。ここに来るときつくった、4重の輪!!あれを、もう一度作るんだ・・・。わかったわかった・・!
・・・・ほらね、お隣もいつのまにか、あの時といっしょ・・・・。こんどはあおいほしの海の中で、ぼくらは大きな4重の輪になったよ・・。
・・・・・、それで・・・・・・・・。ぴょろろろ~~~~~~~~。はい、GG通信・・・。
ああ、今はあたまのぷるぷるじゃあなくって、喉の奥の変換機の奥の、頭のうしろ側だ・・・・・。そちらから、通信がきたきた・・・!!かえりみちはこっちだね・・・。頭の後ろ側で、GGに返事をしたよ・・・。
「カルイ、そろそろじゃぞ・・・」「は、はあい。」・・・、さあ、身体からはずれる準備・・・・・・・。しなきゃあ・・・・・・・・・うん?あれ????・・・って、わお、もう離れてる???
・・・・・返事したとたんなんだか、急に眠くなって、うとうとしたような気がしたら・・・・・、あれ??むちゃくちゃに明るい、ホワイトゴールドのトンネルに吸い込まれていってた・・・・・・・。
わお!!早い!!・・・・・・・ちょっと待ってよ~~~~。挨拶もまだなのに!!
って、考えた瞬間、海のはるか上空で、ぼくたちは、みえないいるかになってた。みんなで浮かんでたよ・・・。
きもちいい!!
・・・・、したを見ると、さっきまで住まわせてもらってたぼくたちの身体が、きれ~~な輪になって、ぷかぷかしてるのが見える・・・。
・・・・・、きっと、意識の一部と、ワタツミサンシンが連動して、輪の形を保ってるのかも・・・・・。
・・・・・、ぼくたちは、その様子をしっかり見てたんだ・・・・。白く立つさざ波がゆれて、その中にはっきりみえるイルカたちの輪・・・。
・・・・・、胸がきゅ~~~~んとなる・・・。絶対に、脱皮、上手くいくよ!!!!こんなにきれいな、模様もできた!!!
こうやって、こころの中に刻んでゆくんだ・・・・・。こことつながるんだね・・・。とうめいぼしに帰ったら、あおいほしのスイッチ・・。
みんなで海の中のいるかの輪をよ~~く見て、そしたら、後は、帰りトンネルの流れに乗ったよ・・・・。GGのトンネルだね・・・。なんて、軽くていい心地!!
・・・・、ぼくたちの、あおいほしでの身体は、そのあとは、ゆっくり波にゆられ形もくずれて、浜辺に打ち上げられ始め・・・。
・・・・、中には、頭の後ろの通信に、うまく返事できなくて、身体の中に残っちゃってるイルカもいたみたい・・・。そんなイルカは、にんげんに助けてもらったりして、波間にもどされたらしいけど・・・。ありがとう、でもね、これは、そういうことじゃあ、ないから・・・・・。
・・・・、ぼくたちの身体は、どうぞよろしくおねがいします・・・・。うまくあおいほしに帰っていきますように・・・・・。
そこは、お世話をかけちゃうね・・・・。よろしくおねがいします・・・・。
・・・・・・、そっかあ、海の中のおさかなの、どれを「いただきます」していいのか分からなかった時、あるイルカが教えてくれたんだった・・・。「色が違って見えるよ」って。それって、こんなことだったんだね。おそらに帰るために、身体をおいてゆくさかなは、きっと頭の後ろ側が光って見えるんだ・・・・・。それを見分けて、「いただきます。」だったんだね・・・。おさかなのほうは、ちょうどその時、「さよなら」って、トンネルするするすべってくって・・・・・。「いただきます」は、身体をあおいほしに帰すためのこともあったんだ・・・・・。
・・・・・、すごいね・・・・。身体を借りて、また帰ってゆく・・・。身体は、あおいほしに帰ってゆく・・・・。そのタイミングは、生きてるそれぞれの、宿題のこと・・・・。それぞれのGGとの約束なんだね・・・・・・。
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