エベバデワントザスティック
「小説家になろう」時代。
基本的に自分というイキモノは馬鹿だと思っている。
授業はロクに聞いてないし、何か考えてこんでる顔をしているときにはエロ妄想をしてる時だと思っていただいていっこうに構わない間違ってない。
仲間内で何てことのない単語に過剰反応してみせたり、とかく女子の着替えが気になったり。
きもーい、という罵声がいっそ快・感なんてのは口が割けても言えない。
書いてるんだけどさ。
とにかくはまあ、あれだ。
女の子といちゃいちゃしたい訳だ、せっかく彼女もいることだし。
じゃあ何をしたいのか、と真っ向から聞かれれば非常に困ったことになる。
だって下世話なことしか考えてないし。
何回か口に出して言ってしまったので、彼女からドン引きされたこともある。
あれは破局の危機だった。イカンイカン。
自分というイキモノが馬鹿なものなら、彼女というイキモノはロマンティスト。
ムードをブチ壊す彼氏を持つくらいなら、新たな恋に生きてみちゃったりするだろう。
それは実に歓迎しない。
だから、必死に考え考え、彼女といかにも恋人らしいイベントを、てな主旨で思いついたのが今。
ちょいちょい、と彼女の肩をつつくと、何? と言った風情で首を傾げてくる。
その可愛さにノッカーウ、思わずその場で直立できなくなりそうになったところで、何とかこらえて提案した。
「君の持ってる“ぷりっつ”で、ポッキーゲームしませんか」
エベバデワントザスティック