可哀想

今この時も

こんなコトが起こっているんですね

みんな私を見て言う

「可哀想」


誰か、私を檻から出して



* * * * * * * * *


「あれ、盗って来て」

頷くことしかできない

後ろからはじかれるように


なんでこんな馬鹿たちにかまってやんなきゃなんないの?

私の方が、頭もいいし、見た目もいい



そんな言葉を噛み締めながら

コンビニに入る


もう、終わりにしたいんだ


私を哀れんで

消えていく人を見て

私は、どうしたらいいかもうわからないんだ



「いじめられてるんだろ?」


だまれ

あんたら大人に

何も関係ないような顔したようなヤツらに

私の何がわかる


「いじめはいけないコト」・・・?

「どんどん減らしていくことが大事」・・・?


あんまりふざけたこと言ってるから

テレビは、一週間の修理に出すはめになった


何もわからないならそれでいい

同情なんて求めてない

知ったような顔をするな



* * * * * * * * * * * * *


「みなさんも普段から心がけて・・・・・・」


いじめを減らしてくんだって

笑いをこらえてるのは、私だけ

みんなクソ真面目な顔して聞いてる


あの腐った女子らも


不条理にできてる

誰ものってないシーソーを水平にすることなんて

無理なんだ



誰かがのらなきゃ




“今日正午 東京都のある中学校で少女自殺図る”




ちょっとでも動いたかな?

可哀想

これを読んで

何を思うかは、

自分の心に問いかけてみて

可哀想

一人の少女の苦悩

  • 小説
  • 掌編
  • 時代・歴史
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2012-03-26

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