夜1

こんなにしにたいのに

口に出すと脆い

この半透明な言葉は馬鹿みたいに透明だから

大事に包まないとすぐに壊れる

夜と朝の間だけ

首を吊る間だけ

もっとゆっくり

包まないと

床に落ちた水滴みたいに

側溝のふちみたいに

なんでも無いどぶの臭いにまぎれてしまう

少し興奮してるって

手のひら見てわかった

夜1

夜1

  • 自由詩
  • 掌編
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2015-07-10

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