積み木崩し

積み木崩し


いままで僕が
見つけて
切りだして
削って
研いて
積み上げたモノを
そっと突いて
崩して
壊して

がらがらと無惨に音を立て
どろどろと薄気味悪く渦巻き
僕の中で交ざって融けて
きっとこのまま闇に紛れてしまうのだろうと
それさえもうどうでもよくて
土留め色に身を委ね
流されるがままに溺れて

目を瞑り背を向けた
僕の気持ちは

隠して気付かない振りをしていた
僕の気持ちは

もうどうでもいいや、
振り向いた先には

何ひとつ残っていなかった

積み木崩し

結局、
この気持ちは殺してしまいました

ありがとうございました。

積み木崩し

  • 自由詩
  • 掌編
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2015-07-07

Copyrighted
著作権法内での利用のみを許可します。

Copyrighted