好きだよ。③

こんにちは☆
RIAです♪
えーっと、
改めて紹介させてもらいますねっ(*^_^*)

今作品で初めて私を知った方もいらっしゃると思いますので、
えー、私は、恋愛小説を主に書いております‼︎
今作品は、私の初恋実話を小説にしたものです。
名前・セリフ・状況は多少違いますが、
できるだけリアルに再現してみます!

第1話第2話も是非お読みください‼︎

時すでに遅し

気持ちを伝える…と決めたものの、私は未だに行動に移せないでいた。

卒業式まであと…
半年もない。

どうしよう。
どうやって想いを伝えよう。

言葉で伝えたら変な空気になるのはわかってるし。

かと言って手紙で伝えても気持ちが伝わると思えない。

………言葉で伝えるべきなのかな。

「そーいやぁさ愛楽麗!」
「んー?」
「紗耶香、茉歩ちゃんと美穂ちゃんとやけに仲良いけど、愛楽麗もなの?」
「え?あー、茉歩美穂は…ね、2年の頃からの仲良し。」
「へぇーっ!たしか、山桐茉歩ちゃんと…和谷美穂ちゃん?」
「そーそ。」

茉歩は白メガネが特徴の明るい子で
美穂は後ろのチョン結びが特徴の真面目な子。
私と紗耶香は、その2人と仲良しだった。

「あ、茉歩たちだ」
「噂をすればだね」
「あーらーれー‼︎」
「おはよ茉歩美穂」

廊下を走っている茉歩たちをそわそわしながら見ていると、
案の定、先生に注意されてた。

「もー、なんなのあのセンセ!真面目すぎるんだっての。あたしだって急ぐ時くらいありますよぉ〜だ」

ベーっと舌を出して意地悪そうに注意した先生を睨む茉歩。
美穂はそんな茉歩に軽く『茉歩が悪い』と慣れたツッコミを入れる。

「あ…そういえば」
「ん⁇」
「ウワサで聞いたけど、羽田先生、離婚したらしーね」
「え?嘘っ…」

先生…喧嘩もしてないって言ってたよね?

あれ…嘘だったの…?

私に嘘ついたの…?

その後の茉歩達の話は全く入ってこなかった。

嫌だよ…なんで嘘つくの。

「せ、先生っ…‼︎」

授業が始まるというのに、私また先生の所へ逆戻りしていた。

先生はそんな私を見て微笑みながら

「もうすぐ授業始まるから教室戻れって言ったよな?」

なんて言う。
だけど私はそんなのお構いなしに

「先生、なんで離婚したの…⁇」

って聞く。
さっきの話を全て鵜呑(うの)みにした私は、先生を問い詰めた。
すると先生から普通なのか衝撃なのかわからない言葉が飛び出す。

「なんだそれ⁇先生は別れてないぞ⁇第一、喧嘩もしてないって言っただろ?」
「…う…ん…?」
「そんなデマ信じるなよ?先生は幸せだからさ」

頭をポンポンして先生は職員室に入っていった。
…幸せ…か。

気持ち伝えたら幸せ壊しちゃうかもな…。
手紙なら余計…かな?
やっぱ言葉かな…。

「はぁーい…」

キーコーンカーンコーン…

人が少なくなってきた廊下に、私の声とチャイムが重なる。
アホらしっ。
バカらしっ。
先生が離婚なんてするわけないもんね。
先生は幸せなんだもんね、今の家族で。
私が心配するような事なんて何もない。

そう。
先生は幸せなんだから。

それでいい…よね。

私の気持ちがまた揺らいでいた。
気持ちを伝えて何になる?

叶わない恋に終止符を打って、
先生への気持ちをすぐ忘れて、
また新しい恋を一から探して、
そんな簡単に人生上手くいく?

そんな簡単な人生なんていらない。
何も面白くない。

…だけど、気持ちを伝えていいのかわからなくて。
直接誰かに相談する事もできなくて。

友達にも親友にも家族にも黙って、1人で抱えて1人で悩む。

そんなに好きだったっけ…羽田先生のこと。

ただの憧れじゃないの?
ううん、それは違う。

なんでそう言い切れる?
憧れなら胸は痛まない。

じゃあ告白しちゃうの?
それは先生を困らせるだけ…?

意味もない自問自答を繰り返す。
誰に言うわけでもなく、誰かに聞かせるわけでもなく。
ただ自分の気持ちを整理するために。

「うぅーん…」

私は、将来好きな人が出来るのか不安だった時期があった。
低学年の頃、友達に恋について相談されて、背中を押して告白させた。
その人は付き合えたらしいけど、裏の悪い性格がわかってすぐに別れたらしい。
この頃私は、その人に対して罪悪感を抱いてた。
もし告白なんてさせなければ、きっと苦しむ事はなかった。
その子は、私に、『裏の性格知らないまま好きになってたら後悔してた、ありがとう』って感謝してくれたけど…。

私は、その子にひどい事をしてしまったのかもしれない。

「愛……ゃん?愛楽麗ちゃん…‼︎愛楽麗ちゃん‼︎」

誰かが私の体を揺すりながら名前を呼んでいる。

「え?あ、はい」
「大丈夫?」
「あ、うん。えーっと…」
「あたしは香芝 乙音。んと、萌絵の友達なんだけど…聞いてない?」
「香芝さん…?………ううん。聞いてない」

私は首を横にブンブンと振った。
香芝 乙音(かしば おとね)ちゃんなんて初めて聞いた名前。
確か前に誰かから、
『香芝っちっていう子、すっごい美人なんだよ!』
『乙ちゃんって、ものすごい可愛いんだよ』
『乙音はね、学校中のマドンナなの。』
『乙音っちは美人すぎるって噂されてるよ笑』
なーーんて話を聞いた事があったが…。
うん、納得。
黒ストレートの髪を下ろし、小さな顔と可愛い瞳でじっと見つめられると、
女の私でも惚れてしまいそうなくらい。
髪は綺麗に整えられてて、たまに動作で揺れるとなびき方までも美しく見える。
静電気などでよく何本か横にピッピッて跳ねてる事もない。

「もー、萌絵ーー!」
「はぁーい…あ、乙音♪」
「あ、乙音♪じゃないよ!あたしの事紹介しといてって言ったのにぃ。」
「あー、すっかり忘れてた。ごめんごめん????」

顔の前で手を合わせて謝まる萌絵を腰に手を当てて見つめる香芝さん。
…絵になるなぁ。

「いーよっ、改めて愛楽麗ちゃん‼︎」
「あ、はいっ」
「香芝 乙音です☆香芝っちor乙ちゃんor乙音っちor乙音って呼んでね♡」
「あ、はい、よろしくです。私は、春風 愛楽麗。愛楽麗って呼んでください‼︎」
「???私って先輩なの?萌絵、同級生だょね?」
「うん。」

あ、しまった。
つい可愛すぎて敬語を使ってしまってたぁ????
でも、あだ名多いな(^◇^;)

乙ちゃん…でいっか…な?

「あの、乙ちゃん…?」
「ん?なぁに?敬語禁止ね????」
「あ、うん。あのね、私…あ、ううん、なんでもない」
「え?なになにー?気になるーー」

危ない危ない。
なぜか《私、先生を好きになっちゃったんだ》って暴露しちゃうとこだった。
でもなんで言いかけちゃったんだろ。
不思議だな…。

「何もなーい♪」
「えー、もぉー」
「いつか、ね。」
「……うん‼︎‼︎」

いつか、なんて、いつまでも言うわけないよ。
守る事のできない約束を交わし、私とかし…いや、乙ちゃんはだいぶ打ち解けた。

「あ、そーだ……はいこれ‼︎」

ポケットから何やら取り出したのは、綺麗な石のついたストラップ。
この色からして…私の大好きなブルーレース‼︎

「ブルーレースだ…♪あ、でもこれ…私に?」

自分を指差しながら私は乙ちゃんに問う。

「うんそう‼︎これからよろしくね?」
「あ、うん…‼︎ありがとう♪」
「後ね?後で話があるの。」
「うん?」
「あー、今でもいい?」
「うん‼︎」
「じゃあ萌絵、また来るね♪」
「あ、はいはーい」

わたしは乙ちゃんに連れられ、音楽室の前の人目につかない階段前に来た。
何を話されるんだろう…。

もしかして何かのお誘いかな…?

部活とか?じゃ、ないか。
まだ卒業もしてないんだもんね。

ドキドキしながら話しかけてくるのを待っていた。
すると、乙ちゃんはこんな事を言い出したのだ。

「あたしね、好きな人いるの」
「えっ?」
「応援、してくれるよね?」
「それはもちろんっ‼︎どんな人なの?」

乙ちゃんが好きになった人…か。
絶対成功すると思うんだけど(笑)

「優しくって面白くって…でも怒ると怖くって、みんなに平等に接してるけど、いつも笑顔で、みんなにも笑顔を分けてて…。自分は後回しで周りの子たちの事を真っ先に考えてる人…かな。」
「…へぇ♪」

上を見上げて嬉しそうに話す乙ちゃんを見てると、頭に羽田先生が浮かぶ。
…羽田先生と似てるんだな、その人。
羽田先生も、優しくて面白いけど怒ると怖い。でも誰よりも人思いで。

「…って聞いてる?」

羽田先生…奥さんと離婚してないって言ってたよね?

「愛楽麗ちゃーん?」

幸せ…なのか。な。それならそれでいいんだけど。

「愛楽麗ちゃん‼︎」

私は…この恋諦めるしかないのかなぁ。

「あーらーれーちゃんっっっ‼︎‼︎‼︎」

思いっきり方をゆすられ、ハッと我に帰る。
今私…ボーッとしてた…?

…好きなんだよな…私。

「う、うん」
「でね?私の好きな人…あ、羽田先生ね?は…」

え…?
今…なん…て…?
羽…田…せんせ…って言った…よね。

バタんっ…

私はその場で意識を失った。

好きだよ。③

ついに自分の気持ち気づいた私。
でも、先生の人気はなかなかのもので、
別にこれといった取り柄もない私は
初恋は叶わないものだからと諦めかけてきています。

これから気持ちを伝えるのか。
もし伝えるならどう伝えるのか。
そして肝心の、羽田先生とその周りの人たちの反応は⁉︎

次話もおたのしみにー(o^^o)

好きだよ。③

私の初恋実話です‼︎ 先生を想う生徒…。 その恋の結末とはいかに⁉︎

  • 小説
  • 掌編
  • 青春
  • 恋愛
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2015-07-06

Copyrighted
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