kkrbtn

響かないんだよ
何もかもが燃え尽きたみたいに
同じ色に視えてくるんだ

朝起きて怠い身体を伸ばして
寝癖を手櫛で梳かして
ぼんやりと鏡の前で笑ってみる

イヤホン取り出し耳に掛けて
イヤ本当なのと疑いかけて
やっぱりと少し落ち込んでみる

ああ今日はどんなことに笑おうかな
じゃあちょっとだけ僕にヒントをあげよう

とびっきりの冗談みたいな本当の御話
或る日突然僕は別の世界から
この世界にやってきたんだよ
思いっきり投げた内角低めの直球の御話
誰が見たって審判が下した判決は
どっちでも報われないんだよ

お疲れ様です早速のサヨナラと
信号待ち足で刻むリズムと
一緒になって壮大な冒険をしてみる

コンビニ寄ってウロついては
公園歩き彷徨っては
果てしない想いを抱いて空を仰いでみる

ああ明日はどうしてもくるのかな
まあ後ろから昨日がきても厭だけど

とびっきりの冗談みたいな本当の御話
或る日突然僕は別の世界から
この世界にやってきたんだよ
任せきりの人生みたいなくだらない生き方
ここへ来ても僕は相変わらずで
どっちでも救われないんだよ

今の生がまるで夢のようで
僕の声がまるで造り物で
紛い物の世界と思っていたのに
間違いはこの僕ただ独りで
どんな呪いをこの身に受けたのかな
どんな報いがこの後にあるのかな
無慈悲に残酷にまるでそれが当然のように
僕のことをいっそ弾き出してよ

届かない想いを背負って
抱けない現実を無視して

泣けないんだよ
何もかもが喪われたみたいに
総てを偽りにしたんだよ

kkrbtn

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  • 自由詩
  • 掌編
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2015-07-06

Public Domain
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