君の見つめるその先に 【あとがき小話集その1】
※【番外編1】と【スピンオフ】の裏話・裏設定になりますので、
ネタバレ要素あります。
【番外編1】 ~ カレーと小箱 ~
タイトルは、そのまんま。
サクラはこっそりカレー作りを習い、
ハルキはこっそり婚約指輪(リングケース)を準備するという話。
互いに相手には秘密にしていますが、サクラの”秘密 ”はいとも簡単にバレます。
まぁ、ミナモト・カタギリ両母ネットワークを甘くみない方が良し。
第三者から漏れ伝わる”朗報 ”ほど、歯がゆくて嬉しいものは無い気が。
秘密がバレているにも関わらず、バレていないと思い、”さぐり ”入れる姿とか
とても心が温まる感じがします。
≪サクラ≫
生まれてはじめて料理をします。
今まで料理なんてしようとも思った事がないサクラ。
『リョーリもしなければ、ケッコンもしない。』 と、その昔、言い放ち
『ドッチも出来ないだけじゃねーの?』 と、ハルキに突っ込まれた過去あり。
ハルキが好物のミナモト家特製カレーを、必死に母ハナから習っています。
母ハナはアンチ・ピーラー派なので、じゃがいも皮むきも全て包丁を使います。
よって、包丁に慣れていないサクラの左指先は、ザクザク切っちゃって
絆創膏だらけに・・・。ピーラー使わせたげて、ハナママー。
でも意外とサクラはその傷だらけの指先(絆創膏)を勲章のように思ってます。
ちなみに、訓練カレーが続き、ミナモト家では”カレーNG ”になっています。
あのユリちゃんが『もう、カレーは暫くいいかなぁ・・・』 と遠慮がちに呟く始末。
ハルキ部屋で懸命に受験勉強をしていますが、基本、なんか食べながらやってます。
よく食べるのがポテチ コンソメパンチ味。
若い子は濃いめの味が好きなようです。
ちなみに、とんがりコーンを食べる時は、いまだに全指にさして食べます。
そろそろ、ソレはやめときなさい。あと、ケーキのフィルムも舐めちゃダメよ。
実はココではじめてハルキに『好き』と言います。
『好き』通り越して『大好き』ですが。
愛情表現が苦手なサクラが、言わずにいられない程に気持ちが溢れたのでしょう。
ハルキは『知ってる。』と、電話口で笑って答えますが、その時の表情は
緩みまくっていました。
(心の声:うおぉぉー!)って頭抱えてジタバタしてたかな。笑
必死に勉強した化学ですが、結果、ますます嫌いになったようです。
『化学のくせにアルファベットが多くてムっカつく』 との事。
≪ハルキ≫
婚約指輪を準備していたハルキ。
早く渡したいけれど、渡すのはサクラが大学合格&高校卒業してからと決めています。
きっと、毎日毎日、渡す日のことを考えてリングケースのふたパカパカ開けて
いたのでしょう。あんまりパカパカしたら、ふたが緩くなっちゃうよ。
指輪を買いにひとり街へ出かけた時も、お店の人に”相手がどうゆうタイプか ”
訊かれ、必要以上にクドいくらい説明したようです。お店の人、辟易です。
サクラ萌えエピソードとか、お店の人、求めてないですから。気付いて?
散々、親にはサクラを急かすなと苦言を呈しておきながら、
ハルキはあっさり『サクラはいつオトナになれるかなぁ・・・』 と言ってしまう。
自分の為に頑張ってくれるサクラが愛しくて堪らない結果だから、しょーがないか。
でも、あの一言いった後に、思いっきり(しまった!)って顔してます。
ガックリ肩落として、自分こそ”オトナ ”になれていない事に苦笑い。
ちなみに、新しい赴任先の高校でも、若いってだけでそこそこ女生徒に人気があるハルキ。
『カノジョいるんですかー?』の、黄色い声に、『いますよ。』と
アッサリバッサリ答えます。そこら辺、ハルキらしさ全開です。
【スピンオフ】 ~ 雨と自転車と帰り道 ~
自分のこと好きかも?って思った途端に、やたらと気になりだす典型的パターンです。
傘ひとつ差すのに、イロイロ考えちゃう年頃って可愛いな~と。
サクラにフラれたサカキを、どうしても幸せにしたくて書いたのですが
まさかお相手がリンコの妹になるとは・・・驚きです。
ちなみに、”相合傘 ”という響き(字面)があまり好きじゃないので
”ふたり傘 ”とムキになって表記しています。意味は一緒です。
≪サカキ≫
ミズキが教室までビニ傘返しに訪ねてきた時、ただ名前と教室を探り当てたことに
だけ驚いたみたいな顔していますが、女子に訪ねられて内心、バックバクでした。
あの後、クラスメイトからかなりイジられています。真っ赤になって逆ギレ。
イスの背に重心かけてイス前脚浮かせてユラユラするスタイル、
サカキがよくやっていますが、10回に2回くらい引っくり返ってます。
乙女ゴコロ系の相談は、必ずリンコにしています。
元カノ・サクラには相談しにくいというのもありますが、
”乙女ゴコロ ”自体、サクラには分からないだろうという決め付けの、結果。
リンコも『なんでサクラに?』とは訊きません。言わずもがな、です。
小雨の日のチャリ登校率の低下、ハンパないです。
ミズキとふたり傘がしたいらしいです。
チャリだと前後だから顔見れないってのが理由かな。
ふたり傘なら、頑張れば手ぇつなげるもんね。
≪ミズキ≫
この子、結構、策士です。
姉リンコから、前々からサカキやサクラの話は聞いて知っていて。
サカキとサクラが2年の時に付き合っていた事、その時まだ入学していないミズキが
知る由もないですからね。
姉リンコにサカキの事を話したのは、天気予報をやたらチェックしてる妹の姿に
リンコが首を傾げた頃です。
でも、前々からリンコの口から出るサカキ話(サクラ話率のが確実多い)に
興味津々だったミズキ。うまくチャンスを掴んだものです。
付き合い始めてからは、毎日放課後、ミズキの高1教室までサカキが迎えに行ってます。
靴箱前でいいじゃん、と思うのですが、ミズキの要望です。
デートごはんの際も、ミズキがシェアしたがるので別種のものをオーダー。
『あ~ん。しますか?』 ってサカキをからかいます。
完全にサカキはミズキの尻に敷かれております。笑
ちなみに呼び名は『ハタ先輩』のままです。
≪リンコ≫
妹ミズキから話を聞いた時は、腰抜かしました。
しかも、サカキはミズキを妹だと知るまで、リンコになにかと相談していたので。
3-Bにサカキが来て『キノシター!』と呼ぶ度、笑いを堪えるのが大変でした。
いつしか、リンコまで雨の日が気になっちゃうほど。
しかし、それは”ソワソワ ”ではなく、”ニヤニヤ ”ですが。
いつ”姉妹 ”だとサカキにバレて、怒鳴り込みに来るか、
不安な反面、ワクワクしてました。悪趣味です。
ちなみに、サカキに言ったひとこと。
”嫌いじゃない” ≠ ”好き” (※ノットイコール)
意味: ”嫌いじゃない ”と”好き ”は、イコールではない。
”嫌いじゃない” ≒ ”好き” (※ニアリーイコール)
意味: ”嫌いじゃない ”と”好き ”は、限りなくイコールに近い。
『”二アリーイコール”だといいわね』 、は
『カノジョがハタを、好きだといいわね。』という意味でした。
この時は、妹だとはもちろん知らずにですが・・・。
本編に書いちゃうと長くなりすぎるので泣く泣くカットしている小話でした。
この後の、番外編2,3の小話も書こうと思っています。
お目汚し、失礼いたしました。
君の見つめるその先に 【あとがき小話集その1】