才能デモクラシー

あああああああああああああああ

 死に逝く僕の脳に明日は何の苛立ちがのた打ち回るのだろうか。

漠然とした不安。 原因不明のその病は僕を、言葉のない世界へと連れ去っていく。

どうしよう・・・。言葉が、ない。

それは僕にとって腐敗を、廃墟を、敗北を、虚無を意味する。

言葉がほしい。魔法がほしい。足りない。

何故、僕はここまで怠惰に過ごしているのか。

僕の掌から価値あるものが、僕のこの瞳を見据え、呆れた様に溢れこぼれ消えてゆく。

お前に許された唯一の財はナンダー?

僕はふと朧雲をにらんだ。

「それは世界だ。文字という箱の中にどれだけ緻密に、繊細に世界を詰められるかが問われるのだ。
知識は背景になる。情緒は奥行に溶ける。そして…そして・・・。」

オワッタ。

なにも思い浮かばない。

才能デモクラシーはどこまでも続いていく。

才能デモクラシー

うううううううううううううううう

才能デモクラシー

小説が書けなくなった。

  • 自由詩
  • 掌編
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2012-03-23

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