小ネタ集

七つくらい単語を並べて、そこから連想して話を作ろうという、まあいわば自己満足の文書くリハビリみたいなもの。
今回かけたのは、五つ。
どれも文の書き出しみたいなもの。気が向いたりしたらそのうち続くかもしれないので、保存がてらこちらに投稿

五つの物語

〔梅雨〕
 この時期は、毎年必ず憂鬱になる。ずっと空気はじめじめしているし、なにより世界が暗い。空が曇っていて、昼間でも明かりが必須である。外にいても、中にいても、暗い。自然光が一番美味しいのにな。
―――光を喰らう少年の話

〔時計〕
 秒針の音がうるさい。なんで私が倒れた先に腕時計が転がっているのかなぁ。邪魔だわ。カチカチカチ。規則正しく正確に時を刻む音は嫌いだ。ああ、うるさい。カチカチカチ。ドッドッドッ。時計の音と、自分の心臓が同じリズムで音を出す。そんなに正確に鳴っていたら、血液がとめどなくあふれてしまって、足りなくなってしまう。どうせ血が押し出され切ってしまうならば、同時に秒針も止まればいいのに。
―――時の音と命の音

〔拘束〕
 今は、何に縛られているんだっけ。物理的なものではないのかな。だってけがの多いこの体が動く。かといって、誰かの声が聞こえるわけでもない。精神的にだってそんなに重いものはない。僕は、今、ひとりだ?僕は、僕の拘束されている状況に拘束されているのか?
―――逃げられない少年

〔荷物〕
 重い荷物は、君に。私は大事な荷物を持つわ。こうやって荷物を分けて運べば、ごくごく自然でしょう?こそこそする必要なんてないわ。後ろめたいことなんてないんですもの。中身のない人間の形をしたものをあなたが背負って、その中身を私が大切に抱える。ほら、簡単な仕事でしょう?
―――違法臓器提供夫婦

〔扉〕
 目の前の扉を開けたら、あれがいる。この扉を開けた先には四つの扉がある。一つは弟が閉じこもっている部屋に通じる扉。一つはパパたちが出てこないようにされているノブのない扉。一つは私を守るはずだった木の扉。最後の一つは、あれを閉じ込めていたはずの鉄の扉。さあ、目の前の白い扉を開けたら私は……。
―――すべておかしい家

小ネタ集

なんとなくイメージ的には、文庫本の裏表紙にあるあらすじみたいな感じになったなって言う印象
訳ありのような書き出しの仕方ができて私は満足です。
いつかちゃんと作れたらいいなとは思う。いつか。

お粗末さまでした。

小ネタ集

私のリハビリ。完全自己満足の世界になっている気がする。 五つのお題から発生させた五つの話の書き出しのようなもの。どれも抽象的な書き方。 いつかちゃんと続かせたい。 たくさんリハビリしようかなと思っている今日この頃

  • 小説
  • 掌編
  • ファンタジー
  • ミステリー
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2015-06-19

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