星の砂浜~☆

星の砂浜~☆

シマリス

この、お話しは、星座を題材にしたものです。間もなく、七夕祭りの時期ということもあり、取り上げてみました。彦星と織姫の、物語りと、オーバーラップして、読み進めてください。夏の夜のロマンス、あなたの心には、どのように、響くでしょうか~☆

両手いっぱいの星の砂♪

夜空には満天の星々、寄せては返すさざ波の音、白い砂浜が視界の及ぶ限り続いている。 心地のよい海風が頬を撫でる。【わぁ、この砂ぜーんぶ星の形をしてるよ!見てみて~お父さん♪】まだ幼い修学前の月美の目には新鮮に映った。星児は優しく月美の頭を撫でてポッリと呟いた。【これは、星の砂と言って、ここにしかない砂なんだよ~】月美は両手いっぱいに星の砂を掬って遊んでいる。【星の砂、星の砂~☆わーい♪】月美は楽しそうに仔犬のペロと丸太の上に腰掛けている星児の周囲を回りだした。 星児はポケットから使いふるされたオカリナを取り出して吹き始めた…穏やかな透き通るような音色が夜の海に響き渡る♪ 月美の足がビタリと止まった。【あ!その歌、知ってる~満面の笑みを浮かべる月美。仔犬のペロもワン!と一声。 星児はオカリナをポケットにしまい月美に訊ねた。【何て言う歌か当ててごらん…】月美は自慢気に答えた。【星に願いを!だよ】【幼稚園の音楽会で、わたし歌ったよ♪】星児は軽くうなずいた。月美は星児が視線を送る夜空の方を見上げた。【お父さん、何を見ているの?】月美は星児に訊ねた。星児は月美の肩を引き寄せて昴星を指差した。【見てごらん、まるで宝石箱をひっくり返したように七つの星がちりばめられているね…】月美は首を縦に振って答えた。仔犬のペロも、知ってか知らずかワン!と一声。月美は星児に訊ねた。【お父さん、なぜわたしには、お母さんがいないの?わたしの目が青いのはなぜなの?】 星児は諭すように答えた。【今日は七夕祭りの夜、七月七日、月美に答えをあげる約束の日だね…】月見は目を丸くして星児を見つめている。仔犬のペロも心配げに月美に寄り添うような、しぐさをみせた。その時、何処からともなく…若い女の人の歌声が聞こえてきた。月美は声の方を振り向くと一言。【星に願いをの歌♪、きれいな歌声だね、お父さん~☆】星児は夜空を見上げたまま、優しく微笑んだ。

プレアとシリウス

仔犬のペロが歌声のする方へタタタと駆け出した。【ペロ~待って~】月美がペロのあとを追う。ところどころにある外灯の明かりの下でペロがペタンと座り込んだ。クゥーンと甘えた鳴き声、しばらくすると、ブロンドの長い髪の若い女性の姿が見えた。髪が海風になびいてキラキラと煌めいている。女性は仔犬のペロを
優しく抱き上げて頭をなでている。そこへ少し遅れて月美が到着した。【こんばんわ~お姉ちゃん、歌すごく上手だね♪】月美は、ものおうじせず、彼女に話しかけた。【こんばんわ♪可愛いワンチャンね】彼女は、そっと仔犬のペロを砂浜に、おろした。月美は女性の瞳が自分と同じマリンブルーなのに、気づいた。【お姉ちゃん、どうしてここにいるの?七夕祭りだから、遊びにきたの~?】月美は興味深げに彼女に質問した。【今夜、この場所で、ある人と会う約束をしているのよ】彼女は笑顔で答えた。【その人、まだ来てないみたいだね~】月美は、辺りを見回した。ペロがタタタと元いた星児の方へ走り出した。月美は彼女の手を取り言った。【待っているのも、つまらないから、お話ししょう♪】二人は手をつないで、ペロのあとを追って星児の元へ歩いて行った。星児の元へ着いた月美は彼女を紹介した。【さっきの歌声のお姉ちゃんだよ♪だれかを待っているんだけど、まだ、来てないなら、お話ししょうて連れてきちゃつた♪】月美はうれしそうに話した。仔犬のペロもワン!と一哭きした。【わたし、月美!お姉ちゃんはお名前何て言うの?】彼女は答えて言った。【私の名前はプレアです。】急かすように、【月美は星児に話しかけた。お父さんも挨拶してください】しばらく、沈黙の時間が流れた。【お父さん、何を照れてるの~?はやく自己紹介してね~】そう言って夜空を見上げる星児の顔をのぞきこんだ。すると、星児の瞳からひとすじの涙がこぼれた…驚く月美、プレアは優しく月美の頭をなでて呟いた。【いいのよ、私は昔から、あたなのお父さんを知ってるのよ…プレアは夜空の1つの星を指差して言った。あなたのお父さんの名前はシリウス】

約束は守られた♪ありがとう、お父さん~☆

プレアは肩掛けのバックから、手のひらサイズの小瓶を取り出して星の砂を詰め込みふたをキュツと閉めた。。月美は興味深げに、その様子を見ている。【はい、どうぞ】プレアは月美に小瓶を渡した。 【お姉ちゃん、これ、わたしに、くれるの?】月見は、うれしそうに呟いた。【これは、私が、ここに来た証拠なのよ。】プレアは、優しく月美に語りかけた。 星児と月美とプレア、そしてご一報のペロ、3人と一匹の、言葉は無くとも、穏やかな時間が流れた。中天高く流れ星が尾を引いて煌めいた。【あ!流れ星~☆、お母さんに会えますよに】月美は目を丸くして流れ星に目をやり、手を合わせて願った…オカリナの音色が夜の浜辺に優しく響いた♪ 【お父さんの、オカリナ、上手でしょ♪】月美はプレアの方へ視線を移したが、すでに…プレアの姿はなかった。【待っている人が来たのね~】月美はそう理解した。【お父さん、お姉ちゃん、キレイな人だったね♪】月美は星児に語りかけた。 星児は月美の頭をなでて、語りかけた。【お父さんには、何も見えなかったよ、だれか、ここに、来たのかな?】月美はけげんそうに、【お父さん、今、ここに、キレイなお姉ちゃんがいたじゃない!】と、顔をしかめ、プレアから、もらった、小瓶を星児に手渡した。星児は小瓶を見つめて、微笑んだ。【月美の願いは叶ったね♪】キョトンと、星児の顔を見る月美。これから言うことを、よく聞いて欲しい。星児は月美の瞳を真っ直ぐに見つめて語った。【月美が会った女の人は、目が青くなかったかい?】月美は星児の質問に答えた。【キレイな青い透き通った目をしてたよ】それを、聞いた星児は確信を得たようにあ話した。【月美が会った女の人は、お母さんなんだよ♪】月美の青い瞳から涙が、こぼれた……父親の涙の意味を悟った月美。仔犬ペロが一声ワン!と哭き声をあげた。星児は月美の手を取り、優しく語りかけた。【お家に帰ろう…そして、また来年の七夕祭りの日にこの、星の砂浜へ来ようね♪】月美は、涙をふいて、るく答えた。【うん!また、来ようね♪、お父さん、大好き♪】仔犬のペロの哭き声がワン!と星の砂浜に響き渡った♪

星の砂浜~☆

この、作品は南西諸島の沖永良部島の星の砂浜を、モチーフにして描いてみました。私自身も、学生時代に、星の砂を見て、こんな形の砂があることに、驚いた記憶があります。土産物店で、今では、普通に売られていますので、知ってる方も多いのではないかと、思います。登場人物の母親の、名前はプレアですが、正確にはブレアデスです。これは、昴星団の別名です。シリウスと、プレアデスは、親しい関係にあります。星児と、プレアのカップルと、重なるところがありますね♪

星の砂浜~☆

父子家庭で、育った、幼い女の子。母親への思いは募るばかり。見かねた、父は幼児を、連れて星の砂浜へ出掛けます。そこで、思わぬ、ハプニングが2人を待っていました。物語りの展開が進むに連れて、不思議世界の扉が開かれます…

  • 小説
  • 掌編
  • 青年向け
更新日
登録日
2015-06-13

Public Domain
自由に複製、改変・翻案、配布することが出来ます。

Public Domain
  1. 両手いっぱいの星の砂♪
  2. プレアとシリウス
  3. 約束は守られた♪ありがとう、お父さん~☆