紙飛行機

私は桜井命
高校一年生だ
私は普通の女子高生だと自分でも思っていた
なのに
ある日両親からいわれた言葉によって私の人生は大きく変わってしまうことになる

入学式
私は同じ中学校に通っている子が誰一人としていない地元からかなり離れた高校に通い始めた
周りを見ても知っている顔は無い
内心とても不安ではあったが意を決して新しいクラスへと足を踏み入れる
そこはとてもさわやかな香りが漂っていた
なんというか みんなとてもきれいな気がした
頑張って勉強してここに来てよかったと 少し安心し胸をなで下ろす
少し緊張はしたが女の子が5,6人で話している中に入ってみることにした
「あの、、、」
声が小さかったのだろうか 誰も自分の方を見てくれはしない
あれえ、、、、冷たいなあ、、、、どうしよう ちょっとダメージ大きいかもしれない
どすっと心に何かつきささった音がした気がしたけれどそんな事気にしては居られない
また再度挑戦し直そう、、、
と 足を前に出したとき


「なあ おまえ もしかして桜井命?」
「え」
急に後ろから声をかけられ自分の名前だとわかった瞬間すぐに後ろに振り向きへんてこな返答をしてしまった
「覚えてねえ?俺だよ俺 桜幼稚園で同じだった風間悠人」
ああああああああーーー!!!
急に記憶がよみがえった
身長は180は軽くあるであろう彼は私の事を少しいらいらしながら見下ろしているようだったが気にしれ居られない そうだ、、、この子は ふと幼稚園の頃の記憶がよみがえってきてすぐに思い出したのはお昼休みに彼に泥を頭からかけられ大泣きした私に気づいた担任が風間くんを怒り私に謝らせたと言うこと、、、、なのだが、、、
どうしてよりによってこんな記憶とともに彼と高校になってまであってしまったのだろうか、、、、!!!
最悪の事態に私は思わずくらっときてしまい後ろに倒れそうになったがなんとか理性を保ちすぐに元に戻す
「おーい 大丈夫かあ?顔が死んでるけど?」
こいつは、、、昔からなんっっっっっっっっっっっっっにもかわっちゃいない!どうしてここまでにして何も変化がないのだろうか ある意味尊敬に値するレベルである 
私は眉間にしわをよせ156センチという微妙な身長ではあるが必死で彼に届くようにと背伸びをしにらみつけながらこう言った
「おぼえてるわよお、、、久しぶり、、、風間悠人くうん、、、もうあの頃にみたく私にちょっかいとかだしてこないでよね、、、?!」
怒りながらとはいえ我ながらかなり自信満々にいったつもりだったのに彼は急に私から少し離れると大きな声で笑い出した
「ぶっは、、、!!!なんで昔のこととかまだ覚えてんだよ、、、っまさか高校にまでは行ってまたあのときにみたいな事されるとかおもっちゃってるわけえ?くっっっっそうけんだけど、、、本当あの頃とおなじような目でにらみつけてくれてよお、、、本当、、何も変わってねえなおまえ、、、なんで幼稚園から合ってないのにこんなに記憶あんだよ、、、本当、、、うける、、、」
彼はおなかを押さえて今にも倒れそうという雰囲気でずっと笑っていた
こうまで笑われてしまうと逆にたじっとなってしまいもうあきれて何も言えなくなってくる
すると彼は急に真剣な顔になり
「おまえ ちょっとこっちこい」
「ええ?」
私はちゃんと返事をする時間を与えてくれることもなく彼は急に私の腕を強くひっぱるとそのままクラスから出て廊下をずんずんと歩いて行った
後ろをみるとクラスの子たちが少しこちらを興味ありげにみていたらゆっくりとそれを観察しているヒマもないほど彼は早歩きでどんどん先へとみたこともない校舎の中を歩いて行った

「ちょっ、、、、、、ちょっと!!!!」
さすがに休みもなく階段を上ったりだとか急に走ったりするものだから私も体力に限界が生じやっとのことで声が出た
「んだよ?」
彼の方は全く疲れては居なく汗一つでていない
それにあきれながらも私は自分の気持ちを正直に述べた
「あんた、、、こんなところまで来て帰れるの?この学校どんだけ広いとおもってんさ!これから入学式だってあるし ホームルームだってあと少しで始まるんだよ?なんでこんな教室から離れたところにきたわけ?冒険ならいつでもできるじゃん!!!」
私は本当に怒って彼の目をみてそう言い放った
なぜか彼は全くわたしの目をみようとはしてくれなかったのだが
「、、、、、あのさ」
「なに?」
いらいらしていたせいもあり腕を交差にして強気な口調ですぐに問いに答えた



「俺、、、実は、、、、普通の人間じゃ、、、、ないんだ、、、」



「、、、、、、、、、?ええ?」



やっと顔を上げ、こちらを見てくれたと思ったらその表情はとてつもなく弱々しくて
だけど言っていることばも理解できなくて 一瞬これは夢なのかなとさえ思ってしまった
「何いってんの?幼稚園児みたいなこと言わないでよ、、、」
けれど彼からの返事はない
人間じゃないって,,,どういうこと?
言われた言葉を頭の中で再び再生してみたものの全く理解できずにいる
彼は単発でせも高く細身でとてもかっこいい あの頃も割とかっこよくて幼稚園児とはいえどもそれなりに彼に好意をよせている子はわりかし多かった気がする
そんな彼が高校生にもなって訳のわからない冗談を全く冗談に聞こえない雰囲気で言ってきたのだ
しかもこんな誰も居ないようなところで
冗談、、、に、、、聞こえない、、、よ、、、?
下を向いているからか彼の顔がよくみえなかった
そんな中なんとか口をひらこうとしたその時彼が先に口を開いた

紙飛行機

紙飛行機

  • 小説
  • 掌編
  • 成人向け
更新日
登録日
2015-06-05

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