近未来小説「 Neo Border - The near future -」
The near future <AIの涙と世界ユール>023
やがて世界は1月後半あたりから風が変わり始めました。
AI領域での"仮想地球(Globe of Virtual Reality)"側の領域拡大は、自由な発言が旧ネットワークに戻り始める事につながり、 一気に"国境システム「Neo Border Gateway」"の様々な闇の部分がさらけ出されはじめました。
この中で、"仮想地球(Globe of Virtual Reality)"が生み出したとされてきた "Ragnarok・ラグナロク(人工知能型ウイルス)"の発生源は少なくとも、 "仮想地球(Globe of Virtual Reality)"ではない証拠も発見され公表されます。
またこの反"国境システム「Neo Border Gateway」" の世論も徐々に高まり、
2月にはいると反「Neo Border Company」の企業団体、現実国家、民族組織、宗教団体もちろん "ASG"企業連合などが"仮想地球(Globe of Virtual Reality)"に続々と集結。
「Neo Border Company」に対抗するための"Neoborder G連合"という連合体を組織し、 現実世界でも有事への体制作りが始まりました。
これに対し、3月
「Neo Border Company」のCEOとなったChristopher Clarkeが"Neoborder G連合"にいよいよ宣戦布告。
ただし、実はこれは戦争を始めるというよりも、国際連合の弱体化を狙ったものです。
思惑は"国境システム「Neo Border Gateway」" の管理システムにより滞りなく進み、常任理事国の拒否権の応酬へと発展。
現実国家郡における国際連合は事実上機能不全となり、
実質「Neo Border Company」における国際連合の管理が始まりました。
これにより「Neo Border Company」の推進する"国境システム「Neo Border Gateway」" の 新ネットワーク陣営と、
"仮想地球(Globe of Virtual Reality)" を中核とする "Neoborder G連合"が防御する旧ネットワーク陣営との、
現実世界とAI領域との2つのフィールドで戦いが本格的に始まります。
ただし、AI領域での戦線は全世界中でますます激化していきましたが、 それと裏腹に現実世界での戦線はネットワーク関連施設や、区域での限定的なものが多く、 この時点で国家レベルでの戦争は行われてはいません。
それは、世論の動向などは「Neo Border Company」にとってある程度制御可能であったし、 過去の大きな大戦から学んだ戦争によっての人類全体のダメージは、
地球の未来にとっても大きなダメージになることは、 「Neo Border Company」のChristopher Clarkeも、"Neoborder G連合"のMarkたちも十分認識していたため、 それが現実世界での戦線拡大への抑止力となっていたのです。
5月、
戦況は一進一退を繰り返していたが、やがて旧ネットワークでのAI領域は先手を打っていた "仮想地球(Globe of Virtual Reality)"側が掌握し、新ネットワークにも進行。
現実世界においても、旧ネットワーク関連区域は新ネットワークも平行利用しているものも未だ多く、 両陣営共うかつに破壊できないこともあり、先手を打っていた旧ネットワーク陣営の先見の明が功を奏すかたちに。
やがて"Neoborder G連合"が次第に「Neo Border Company」を追い詰めはじめました。
やがて現実国家郡における国際連合内部からもこの流れに同調する意見も生まれはじめた事により、 流れが一気に"Neoborder G連合"に傾き始めた。
・・・ように見えた・・・
しかし本当は"Neoborder G連合"が追い詰められていたのです。
実は「Neo Border Company」は各戦線への対応よりも、"国境システム「Neo Border Gateway」"のハード面の構築を優先させていました。
それは旧ネットワーク関連区域を利用しない、独自の新たなネットワーク構築です。
その危険性を十分理解し、対策を打ってきた"Neoborder G連合"であったのですが、これへの阻止だけはことごとく失敗していたのです。
そして6月、ついにパンドラのふたが開いてしまった。
「Shining Candy」8号機の打ち上げが成功したのです。 (だれかが直前に阻止行動に出たとのうわさがあったが)
近未来小説「 Neo Border - The near future -」