スマホ世界の英雄

スマホ世界

「まだ、帰ってこないのかなー」

タケルは兄のスグルの帰りを待っていた。タケルとスグルの年の差は5つあり、タケルが中学二年、スグルは今年から大学生になった。

「ゲーム貸してくれるって約束したのに」

待ちきれなくなったタケルは勝手に借りようと、スグルの部屋に入った。

「あれ? 兄ちゃんのスマホだ」

床にスマホが転がっていた。

タケルは、スマホを忘れて外に出かけることに対して不思議に思ったが、それよりもスグルのスマホゲームが気になった。

前にやらせてくれたゲームが面白かったから、遊ぼうと思い勝手にスマホを操作し始めた。

数多くあるアイコンの中から、目当てのゲームのアイコンを探していると、それとは別に、ドクロマークのアイコンがあって、下に「絶対に押すな」と書かれている怪しいアプリを見つけた。

タケルは迷わずにそのアプリを押した。

その瞬間、スマホの中にタケルは吸い込まれた。

勢いよく地面に叩きつけられ、辺りを見渡すと一面の荒野が広がっていた。

「ここ、どこ?」

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  • 小説
  • 掌編
  • ファンタジー
  • 冒険
  • コメディ
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2015-05-31

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