悪役屋

悪役屋

初めての投稿です。
温かい目で見てください。
お願いします。

悪役屋

悪役とは素晴らしい。

もちろん、漫画やアニメ、ドラマなどに出てくる悪役の事を言っている。
しかし、漫画やアニメに出てくる悪役は、好きではない。

なぜか。それは、自分の考え方をみんなにおしつけたり、自分の欲望の為だけに、周りを巻き込むからである。だから、こちらの悪役は嫌いである。

一方、僕が好きなのはドラマなどの「人間」が
演じている悪である。彼らは、自ら汚れ仕事をしてみんなに嫌われている。僕が映画を見るとき、なぜか悪役を応援したくなってしまう。

つまり、僕は「悪」というものはどうでもよく、
「悪を演じているもの」が素晴らしいと思えるのである。



などという事をを考えている、僕ってなんかかっこ良い。


僕の名前は、阿久夜 不比戸 (あくや ふひと)
鷹墨高校の二年生です。

そして、周りからは、 悪役屋と呼ばれている。


僕の席は窓側、外から風が吹いていて気持ちが良い。
こんなところで読書できるなんて幸せだ


そんな事を、思っていると後ろから声をかけられた。


「あなた、阿久夜くんでしょ?」

可愛らしい金髪の女子だった。見ない顔だな、別のクラスか?


「そーだけど」と素っ気ない返事をしてみた。

「じゃあちょっとお願いがあるんだけど・・・」
ちょっと待てくれ、なぜそうなるんだ。

「えっなんで?」と驚いた風に聞いてみた。

「だって悪役屋でしょ?」

やっぱりか、
僕は、過去に何度か人助け(汚れ役)をして、そう呼ばれるようになった。

迷惑な話だ

まぁ一応、話だけは聞いてみようかな。


彼女の名前は 岸脇 結菜 (きしわき ゆうな)。
隣のクラスのようだ。

お願いとやらの内容はとても単純だった

彼女は僕と同じクラスの 朝比奈 海斗(あさひな かいと)
の事が好きらしく、今週中に告白するらしい。

その告白を手伝って欲しいという。

なぜ僕に相談するのかよく分からない。
ほんと迷惑な話だ。

「僕じゃなくて もっと親しい友達に相談すれば良いじゃないか」

「友達に相談したら絶対馬鹿にされるもん」

「そんなの僕には関係ないね」
と言ってまた僕は読書を始めた。

すると岸脇が僕の机に伏せて、泣き始めてしまった。

なんてこった。

「わっわかったから泣くな 手伝うから!」

「本当!?」と顔を上げた。

「じゃあまた放課後話そうね!よろしく〜^_^」

クソ泣いてないじゃないか!
どうも僕は泣いている女子に弱い

「あのクソアマ!」


規律 気おつけ 礼

「さようなら」

教室中に声が響いた。

「よし、帰ろう!」
教室を小走りで出ようとすると、誰かの足に引っかかった。

「うわっ」

床にうつ伏せになってしまった。

上に目をやると岸脇がニコニコしてこちらを見ていた

「阿久夜くんどこ行こうとしてたの?」

怖っ 怖いよ


ああもう最悪だ


岸脇は僕の机で朝比奈と出会った経緯を事細かに話してきた。

岸脇と朝比奈はテニス部で 一緒らしく、彼のテニスのプレーに惚れたらしい。

「ほんと海斗くんかっこいいよね」

「ソーダネ」

「スポーツ万能だし、勉強もできるし、顔も良いしもう完璧!!」

「ソーダネ」

「はなし聞いてんの!?」

「ソーダネ」

「もうっ!!」

「ところで岸脇 僕は何をしたら良いんだ?
そのまま告っても付き合えそうじゃないか」

「えっ?! 付き合うだなんてそんなの無理だよ」

「は?!」

「でっでも告白するって言ったじゃないか」

「違うよ!まだちゃんと話した事もないし」
全く何をしたいんだこのお嬢ちゃんは。

「友達になってください、って告白するつもりだったのー!!」
彼女は顔を赤らめ、興奮気味だった。

「わかったから落ち着け」
なんなんだ彼女は 面倒臭いな。

「とっ とにかく手伝ってよね!」

ツンデレか 、あっデレてないか(笑)

「手伝うと言ったからにはもちろん協力する」

「だがそのためには情報が少なすぎる」

「え?」っと岸脇がなんの話だと言いたげな顔をしている。

「僕に考えがある」

僕は顎に指を添えて考える仕草をした。


瓦の屋根の家が連なっている。 時折、近くの踏み切りの音が聞こえてくる。どこにでもありそうなT字路だ


「ここはどこなの?」

岸脇は少しイラついているようだ。
無理もない。
僕は彼女を30分以上待たせておいて、未だに何も話していないのだから。

「すぐに分かる」

この会話は何度目だろうか?
岸脇は呆れて、何も言い返してこなかった。
もう諦めたようだ。

すると人影が、僕らの前を通った。
岸脇はその人影を見て口をあんぐりと開けている。

この様子だと全く知らなかったようだ。
この場所は、朝比奈の下校に使う道なのだ。
朝比奈は、僕たちには気付かずに通りすぎていった。

「今日は生徒会があったから遅い帰りのようだな」

「でもなんでこの道が海斗くんの帰路だって知ってたの?、もしかして気があr」

「そんなわけないだろ」

岸脇は安堵の表情を見せる。
ほんとそういうのやめて欲しい。

「前に一度だけ朝比奈がこの道を制服で通るのを見かけたんだ」

「へぇ〜」と岸脇が感心しているようだ

3年ほど前に1度だけ 朝比奈を見かけた事がある
別の中学だったが、なんとなく覚えている。
僕は昔から記憶力だけはずば抜けて良いんだ。

「明日ここで作戦を実行する」

「作戦って?」

岸脇はキョトンとしている。

僕は彼女に作戦の内容を一通り話した。


作戦の内容はこうだ。


朝比奈がテニス部の帰り道におそらくあのT字路を通る

この時、岸脇もテニス部なので早めにここに来てもらう

そして朝比奈がこの道を通るタイミングを見計らって、

僕は岸脇を襲う。正確には襲う振りだが。

そこに朝比奈がヒーローのように僕を退治して、朝比奈が「大丈夫かい?」と岸脇に話しかけ、岸脇が「うん、ありがとう!」と言って知り合いになれるという感じだ

ありきたりな作戦だが意外と効果的だ

悪役屋という名にはぴったりの作戦だ


作戦決行の日

この日の授業が全て終わり、時計の針は午後3時を回っていた。

テニス部が終わるのは6時、まだ時間はある。
一度家に帰ろう

机を立ち、教室を出ようとした。
すると目の前に岸脇が立っていた。

そして心配そうな面持ちで僕にこう言った

「よろしくね」

僕は自信満々にこう言った

「任せとけ」


ついにその時がやってきた。

隣に岸脇もいる。
準備万端だ


5分ほど経っただろうか
となりにいる岸脇が深呼吸をしている
余程緊張しているようだ

それから2分後
人影が一つ近づいてきた

朝比奈だ!

僕は岸脇に「来たぞ」と小声で言った

岸脇は頭を軽く下げ消え入りそうな声で「うん」と言った

僕はタイミングを見計らって岸脇にこう言った

「おい 君 俺と遊ぼうぜ!」

と朝比奈に聞こえる程度の声で言った
なるべく悪そうな声を心掛けた

「嫌です やめてください!」

岸脇が嫌がった

なんとなくだが 今流行りの壁ドンとやらをしてみた

朝比奈が近づいてくる

「嫌がってるだろ やめろよ!」

朝比奈がそう言ったので、僕はこう言い返した

「お前には関係ないだろ」

すると朝比奈がテニスラケットを取り出した

「なら力ずくでやめさせてやる」

まずいな
武器を使うとは想定外だ

朝比奈がラケットを大振りに僕の頭を狙ってきた

「おわっ」

僕は左に避けた

キャッっと女の声が聞こえた
僕の左手に柔らかい感触があった

プリンかな?
そういえば 冷蔵庫にプリンが入っていたような

自分の左手を見ると
なんと岸脇の胸に自分の左手が当たっていたのだ

「なにすんのよ バカ 死ね!」

僕の右頬に岸脇の平手が飛んできた


バチンッ


僕は空中を美しい蝶が舞うかのように吹っ飛んだ

僕は地面に倒れこむ

微かに声が聞こえる

「大丈夫かい?」

朝比奈の声だ

「うん」

岸脇の声だ

まあこれで一件落着かな
でもなんで僕がこんな目に

「グフッ」

ああ最悪だ
プリン食べたいな〜

悪役屋

多分誤字が多いと思います。
文法も表現もダメダメだったと思いますが、最後まで見ていただきありがとうございます。
これからもっと勉強していきたいと思いますので
よろしくお願いします。

悪役屋

「僕は悪役だ」 私立 鷹墨高校の、阿久夜 不比戸は悪役屋と呼ばれている。 そいつは、どんな依頼も受けてくれるらしいのだがー

  • 小説
  • 掌編
  • 青春
  • 恋愛
  • コメディ
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2015-05-24

Copyrighted
著作権法内での利用のみを許可します。

Copyrighted