お菓子の国の魔女

皆、魔女に一度は憧れるもの。でも、魔女って本当にいるの?
…いるんだよ
という本来ならありえないということを物語にしました。

彼女はお菓子な魔女

まじょ、マジョ、魔女
魔女って本当にいるの?

20××年
オールワールド空間
オールワールド空間とは、6つの世界を結ぶ大事な機関。
ワールド北に属しているのは、火の世界
マグマの様に煮えたぎるマグマ滝を入口に暑い熱い世界へ不思議と導く。
吸い込まれる人がたまに居るが気をつけて
吸い込まれたら火の世界の人間じゃない限り、普通には通れず、焼かれて死んでしまう。
ワールド南に属しているのは、水の世界
優しく氷の妖精が迎えてくれる
凍てつくような手に包まれる。
水の世界は、すべてが水
ワールド東に属しているのは、自然の世界
野菜 果物 花 木 すべての植物というものが集まっている。
いつもは寝ている木の魔女がたまに起きてきて、自慢の庭でお茶を入れて手作りの果物おやつをごちそうしてくれる。
ワールド西に属しているのは金の世界
全てが金ピカでまばゆい光に包まれている。
金の世界に住む人々は、みんな寛大!
きっと、行ったら金ピカ男爵がエスコートしてくれるはず!
ワールド北西に属しているのは、闇の世界
闇って言っても怖くないよ
人間の闇を吸い取って他のエネルギーに変えているいい人達ばかり!
そして、1番端のワールド南西に属しているのは、お菓子の世界!
和洋中と、色々なお菓子を作っている世界!
でも、時々和菓子と洋菓子の王女様がケンカして、お菓子戦争が起きたり起きなかったり?
ま、それは行ってみれば分かるよね!

お菓子の世界
「もー!!聞いてよばあや」
「どうなさいました?」
「あんこったらね!バニラのことベタ甘白娘って言ってきたのよ!信じられる!?」
プリプリ怒りながら、椅子でバタバタ暴れているのは、スイート城の王女 バニラ エクレール(12歳)。
「まぁ、それは大変でございましたね
しかし、お嬢様?戦争はなりませんよ?
国王様が、戦争をしていてはこの国は終わってしまうと仰られました」
「そんなの関係なーい!それに、国王様って家のパパじゃない!問題あるの?」
バニラの気迫に、お世話係のばあやも一苦労。

そんなある日、またバニラと和菓子城のあんこがケンカを始めた。が、今回は酷くならずにすんなり仲直り出来たみたいだ。
「ねぇ、バニラ!オールワールド空間の外には人間界っていう面白いところがあるって闇世界の闇ラムが言ってたわ!」
「だから何よ、オールワールド空間は出ては行けない規則よ?いくら、あんこと私が国の王女と言っても、守衛さんに通してもらえる気がしないわ」
「だ、か、ら!」
あんこはニヤニヤしながら、スカートのポケットから、何なら煌めく黄色の宝石を取り出した。
「それって!」
「そう!守衛パスジュエル!」
「ど、どこで手に入れたの!」
「昨日、母上の鏡台を覗いたら偶然あったから!借りてきちゃったw」
大丈夫かしら...
「さ、今から行こ!」
「えっ、えー?!」
「さ、早く早く!」
あんことバニラは2人でコソコソと空を飛んで、
お菓子の世界を脱出した。
しばらくほうきで飛んでいると、空間の真ん中にある金色の門を見つけた。
「ん?どうしましたか、お菓子の世界の王女様方」
「人間界に行きたいんですぅ」
「えっ!?人間界だって!?ダメだダメだ!君たち、守衛パスジュエルを持っていないだろ!」
残念、守衛さん パスジュエルはあんこが持ってる。
「うふふー私達ちゃんとパスジュエルあるわよ!」
「ん?...こっ、これは失礼致しました!どうぞお通りください!」
「...?」
「結構結構!」
あんこは疑問に思ってる私を気にもせずに手を引っ張って、門を潜った。
すると、突然大きな風に吸い込まれた。
「きゃあぁぁぁ!!!」
「あんこ!!」
「バニラ!!」
私たち2人は離ればなれになってしまい、私は風に吸い込まれるうちに意識を失っていた。

人間界
気づいてみると...そこはベッドの上だった。
「ん?ベッド???」
辺りをキョロキョロしてると、ひとりの女の子が部屋に入ってきた。
「へっ...?いやあぁぁぁぁ!!」
私を見るなり女の子は後ずさった。
失礼な子ね!!まるで人をオバケのように!
「失礼?あなたは人間の方?
わたくし、オールワールド空間のお菓子の世界のバニラ エクレールと申します」
「...は?」
「は?ではないです
この高貴なるわたくしが自己紹介して差し上げたのよ!あなたも名乗りなさい!」
「は、はぁ...?わ、私の名前は星野璃々耶」
「?変な名前ね」
「う、うるさいわね!」
「それにしても、見知らない物がたくさん...」
私は色々見て回った。
「ねぇ、バニラだっけ?バニラは人間だよね?」
「え?魔女よ?お菓子の魔女」
「ま、魔女!?」

お菓子の国の魔女

お菓子の国の魔女

  • 小説
  • 掌編
  • 青年向け
更新日
登録日
2015-05-24

Copyrighted
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