被った2人

先日、自分のボックスにユグドラシルが来ました。

対毘沙門天無課金パ作ったばっかなのに。けど嬉しい。

―ある日―
私「クシナダにギガマン、ポルポルっと………… よし!これで毘沙門天行けるぞ! あとは都合よくフレンドにユグが来てくれればだけど………」

クシナダ「まぁ、フレンドほとんど龍馬で埋め尽くされてるけどね。」

ポルターガイスト「ねぇ~、喉乾いた。 飲み物くれなきゃ行かない。」

私「ワガママ言うならジライヤと交換するよ?」

ポルターガイスト「ごめんなさい」

ギガマン「フッフッフッ……… とうとう私も必要となったか……あとはこのままレギュラーまで登りつめてやろう。」

―ところが後日―
私「よし! エヴァコラボ始まったし、初単発いくか! カヲル君来い!カヲル君来い!」

私がカヲル君が出ることを願ってガチャを引いた。ところが出たのはエヴァとはまるで関係のないキャラであった。卵が割れた時、そこから出てきたのは、植木鉢サイズのユグドラシルであった。

ユグドラシル「こんにちはマスター! ユグだよ!」

私「え………? エヴァキャラじゃないけど………よっしゃぁ!」

私は早速ユグドラシルを植木鉢に入れて持って帰った。

私「紹介する。 新メンバーのユグドラシルだ。」

ナポレオン「可愛い~♡」

ヘラクレス「でも、ユグドラシルってこんなに小さかったか?」

私「Twitterでフォローしている絵師さんに影響された。」

ユグドラシル「ユグだよ! よろしく!」

私「とりあえず今部屋が空いているのは………イシスか! イシス、ユグの事お願い。」

イシス「分かりました。 よろしくねユグちゃん。」

ユグドラシル「うん!」

ボックスの全員がユグドラシルの仲間入りを喜ぶ中、1人だけ納得のいかない者がいた。
それは、ギガマンティスだった。

ギガマン「納得がいかない………!」

ギガマンティスは大至急、クワガスターとタランチュラス、キラービーを呼び集めた。

ギガマン「貴様ら! アイツは確かにユグドラシルなのだな!」

クワガスター「確かにそうっすけど、何でギガマンティス様はユグドラシルを嫌うのですか?」

ギガマン「[何もかもが被ってる]からだ! アビリティといい、ボールタイプといい、ストライクショットといい!全て被ってるからだ! このままでは、私が毘沙門天パーティどころか、主力から外されてしまう!」

タランチュラス「まだ主力ではないですよね?」

ギガマン「決めたぞ。 これからはアイツに散々な事をして精神的に追い詰めてやる。 貴様らもそうしろ。」

そして次の日から、ユグドラシルの地獄のような日々が始まるのでした。
朝、イシスはユグドラシルの入った植木鉢を持ちながら食堂へ向かっていた。その途中でキラービーとタランチュラスとすれ違いそうになった。

タランチュラス「ユグドラシルが挨拶してきても無視しろだそうだ。」

キラービー「了解。」

しかし通り過ぎようとした時、ユグドラシルとイシスは見向きもせずに素通りしていった。

キラービー「素通りかよ………」

タランチュラス「挨拶ぐらいしろ!無視すんな! あとイシスもさらりと無視すんなー!」

そして昼になり、ユグドラシルとイシスが食堂に行くと、タスの唐揚げが1つしかなかった。ボックス内では1人1個というルールだ。

イシス「あれ? フレイヤさん、唐揚げ1つ足りませんよ?」

フレイヤ「え? 確かにユグちゃんの分も作ったはずですが…… クイバタさん達は亀クエ行くために先に食べましたし………」

ギガマン「あぁすまない。 もしかしてこれの事か?」

見るとギガマンティスの皿に半分かじったタスの唐揚げが乗っていた。

イシス「ちょっとあなた!」

ギガマン「間違ったのだよ。 小さすぎてユグドラシルがいるか分からなかったんだよ。」

クワガスター「そもそもそんなちっこい奴がコレを食いきれるかどうか分からなかったしな。」

ユグドラシルが少し落ち込んだ事を見てイザナミが立ち上がった。

イザナミ「貴様ら、間違ったというのにそんな口の利き方はないだろ? もっと真剣に謝れ。」

ギガマン「何だイザナミ? 貴様には関係のない事だろ?貴様は大人しくナポレオンとでもイチャついてろ。」

イザナミ「何だと? どうやら思い知らせる必要があるみたいだな。」

バッハ「やめろイザナミ! 技を使った喧嘩は御法度だぞ!」

謙信「我々で止めるしか………」

その時だった。ヘラクレスが特大のオクケンチーを持って食堂へやって来た。

ヘラクレス「おーいフレイヤー。 主がこれフルコースにしてユグドラシルに食べさせろってさ。」

フレイヤ「まぁ大きなオクケンチー! 少し腕がなりますね。イシスさん、手伝ってください。」

突然の展開にギガマンティスとクワガスターは思わず吹いてしまった。

ギガマン「ななな何食わせようとしてるんだ貴様ら………」

クワガスター「いいなー……」

イザナミ「……………ふん。」

バッハ「良かった……」

謙信「どうやら無事に済んだみたいですね。」

―夜―
イシスが入浴のため部屋を空けている間にギガマンティスとタランチュラスは部屋に侵入した。部屋にはユグドラシルが1人だけいて、気づいてないみたいだ。

ギガマン(とりあえずイザナミに目をつけられた以上、表でやる事は不可能のようだ。 下手したらイザナギやナポレオンすら敵に回す。 だったらこの場で………)

―嫌味、罵り作戦だ!―

ギガマン「貴様などいなくても私だけで十分なんだよこのチビ!虫ケラ! 英雄の証落ちの廃産!」

タランチュラス「主目当ての媚売女!主には既にナポレオンがいるんだよマヌケ! ブロッコリー!フンコロガシ!」

言い終わってユグドラシルを見ると、ユグドラシルは肩を震わせていた。どうやら泣いているようだ。

ギガマン「だいぶこたえたみたいだな。 これに懲りたら二度と………」

しかしユグドラシルはギガマンティス達に罵られた事を泣いていたのではなく、感動系のドラマを見て泣いていたのだ。しかもイヤホンをしていたため、ギガマンティス達の存在にすら気づいてなかった。

ティーガーI『私は………あなたの声が聞きたかったのに………… 紀伊……ごめん………』

ユグドラシル「ティーガーちゃんかわいそう…………」

これを知ったギガマンティス達は倒れてしまった。

ギガマン「なん………だと………?」

―次の日―
私「どうだったユグ? 1日すごして。」

ユグドラシル「みんな優しくしてくれたよ!」

その様子をギガマンティス達が物陰から見ていた。

ギガマン「鈍感というか、ポジティブというか………」

タランチュラス「疲れた………」

キラービー「もうやめましょう………」

ユグドラシル「あとね、ギガマンティスちゃん達が………」

クワガスター「うわー! アイツ俺たちにやられた事チクる気ですよ!」

ギガマン「クソー! アイツやっぱりブリっ子か………」

ユグドラシル「いっぱい話しかけてくれたよ!」

一同「………え?」

ユグドラシルの思いがけない発言に一同は唖然とした。

私「へー、アイツらが? 珍しい事もあるんだね。 とにかく、これからよろしく。」

ユグドラシル「うん!」

タランチュラス「で、ギガマンティス様、続けるんですか?」

ギガマン「…………いや、もういい。 少し熱くなりすぎたようだ。 それと、アイツには普通に接しろ。私もそうする。」

ウチのボックスは今日も平和です。

―END―

被った2人

カブトロスは持ってません。

被った2人

  • 小説
  • 掌編
  • コメディ
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2015-05-23

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