あの子の笑顔

あの子の笑顔

フィクションです。
悲しい話です。それでも大丈夫な方は読んでください
そう言う系が無理な人はUターンをお願いします。

もくじ

もくじ

① … 今でも見るあの子の夢
② … あの子の最期
③ … 何故あの子が死なければならなかったのか
④ … あの子が生まれてきて
⑤ … あの子の小学生時代
⑥ … あの子の中学生時代
⑦ … あの子の決断
⑧ … あの子の高校生活
⑨ … あの子の才能
10 … あとがき

① … 今でも見るあの子の夢

① … 今でも見るあの子の夢



気付くと、わたしはリビングで携帯を握ってた


階段から誰かが降りてくる音。


わたしはその足音で、直ぐわかった


長女の華(ハナ)だ


リビングのドアがガチャと開く


「お母さん、お腹すいた」



華は今年高1になったばかりだ。
とても明るくて気が強くて父親譲りの頑固な性格をしていた



「はいはいご飯作るから待っててね」


わたしは、そう言うとドアの方にいたはずの華がいないことに気がつく



「…華?」

わたしは、リビングのドアを開けると階段を上り、華の部屋のドアをガチャと開けた所で目を覚ます



そして、わたしはそのまま華の部屋を覗く

やはり華はいない



そこで現実に突き落とされる


華はもう居ないという現実に_____

②…あの子の最期

②…あの子の最期



この日、とても天気が良かった

華は、高校の寮に入ってるため月曜日から金曜日まで家にいない


今日は月曜日。


華は、いつも朝5時には起きて服着替えて用意を済ませる


リビングのドアが開き、顔をひょこっと出してくる華におはようと挨拶をした



すると、華はニンマリ微笑むとおはようと返ってくる


「華、ごめんだけど、今日はお母さん学校まで送れないわ。」



いつもは、学校まで華を送っていくのだけれど、この日は
華の弟である中三の隼人の修学旅行で隼人を早めに起こさないと行けないので
送れないと華に誤った



華は、いいよ!!とピースをするとわたしの手元から弁当箱を取った
いつも華はわたしが無理な時、嫌な顔一つせず、
いつもニコニコしながら頷く、それが華だった

わたしは、華に本当にごめんねと頭を撫でた


「お母さんわたしもう行かないと」


華はそう言うと、鞄を持ち、靴を履くとわたしの方を向けば
いつもの笑顔でいってくるね!と手を振った

「車には気をつけて行くんだよ」

わたしは、華の頭を撫でた。

「勿論、気をつけるよ。金曜日いつもの所で迎えに来てね」

「はいはい分かったよ、いつもの所ね、また連絡してね」

「はーい、本当に行ってきます!」


それが華との最後の会話になった




暫くすると知り合いの方が慌ただしく、玄関のドアを叩くので
わたしは、玄関のドアを開けた


「あら、どうしたんですか?」


「華ちゃんが…!」



近所の人は、顔をしかめてた

そして、次の言葉にわたしは、一瞬にして暗やみに落ちた




気付くとわたしは、修学旅行に行くはずだった息子と二人で
警察署にいてた



「お母さん、今から華さんの事について話をしたいと思いますがいいですか?」


警察はそう言うと、わたしの背中を摩った


「…華さんは、信号待ちしてる時、居眠り車が華さんの所につっこんで来ました
華さんは…ほぼ即死状態でした。」



わたしは、信じたく無い現実に涙が止まらなかった



「華さんは、車の下敷きになって発見されました。」


わたしは、しんじられない現実に
大泣きをしてしまった

あの子の笑顔

わざわざここまで読んでくださり本当に嬉しいです
ありがとうございます。

あの子の笑顔

  • 小説
  • 掌編
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2015-05-23

Copyrighted
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  1. もくじ
  2. ① … 今でも見るあの子の夢
  3. ②…あの子の最期