死神さんの女神様③

第3話です☆
読んでくだされば嬉しいです!

契約内容

「何をすれば?」

私はそっと聞いた。
怖いよりも、なんだかワクワクしていたのもある。
不思議だが、なんとなくこの状況を楽しんでしまっていた。

「ケイ、説明して。」
「へいへい」

そして、《そいつ》はゆっくりと話し出す。

「天界のトップの奴––––––––神とかゆー奴だな。で、そいつと契約してもらう。正確には俺と契約し、俺と一緒に魂の管理をしてもらう。まぁそれは契約してから説明するとして…。ある程度の手続きはもう済ませてある。」
「も、もう!?」
「あぁ。お前も見ただろ。俺が倒れてたの。」
「え、えぇ」
「あれだよ、あれ。あれが手続きの一つ。俺が倒れているのが見え、そして翼も見える。それは大抵の奴がまぁクリアするんだが、その後だ。お前は一瞬も振り返らなかった。しかも嫌々きただろ。そういう人を探してるらしいんだよ、神は。珍しいものに興味も示さない、つまり惑わされない人材–––––––。」

それが私––––––––––––。
でも、あれはたまたまで––––––。
《こいつ》と出会ったのも偶然にすぎないはず。

「俺の名前はケイ。お前はティナだったか。それはこの人間界での名前だから何か他のを考えねーとな。–––––めんどくせ」
「はぁ!?なによ!あんたが私を勝手に巻き込んだんでしょ!なのになに––––––」
「あー、はいはい、ったくうっせーなー。」

なんなの《こいつ》!?
あー《こいつ》じゃなくて《ケイ》だったか。
にしても、なんだかすごい失礼な気がする。
しかもイマイチ内容わかんないし。

「まぁ慣れたらわかるわ。あ、それと貴方にも何らかの力は持ってもらうことになるけど–––––いいわよね?」
「は、はぁ–––––」

断れるわけないのに聞いてくるユカ–––––アリーナ先生。
なんか私、遊ばれてる?

「で!名前だが、何か希望はあるか?」
「は!?突然だなーもう。…んー…特にないかなー。ただ、綺麗な名前がいいかな♡例えば宝石の名前とか!」
「あぁん?」
「なによー、希望あるか?って聞いたのそっちでしょ」
「ったく、大抵の奴は任せてくれんのにな。」
「はぁ!?じゃあ聞かなきゃよかったでしょ!」
「もう!喧嘩はやめてくれる!?神様に怒られるのは私よ。」
「すみません」
「悪りぃ〜」

私はケイをにらみながらアリーナ先生に謝った。
にしても…
天界と人間界の名前、同じじゃダメなんだ…。

「よし、決めた」
「なになに?」
「シトリン・ラピス だ。」
「ラピスラズリね!シトリンって何かわかんないけど…」
「は!?お前、そんなんも知らねーで宝石語ってんのかよ。」
「うっさいな!シトリンとかあんまり有名じゃないでしょ!」
「さっきの話聞いてた!?喧嘩はやめてって言ったわよね!!」
「あ、すみません…」

あーもう、ケイといると無性にイライラするんだよなー。
なんか変なのー。

「あーもう!ともかく!お前の名前はシトリン・ラピスな!はい決定!」
「いーよー♪希望通り綺麗な名前だし♡」
「ふぅ。やっとパートナーらしくなって来たようね。さて、天界の契約、そしてケイとの契約はどうするか決めた?」
「あ、はい。契約します。なんか楽しそーだし。」
「そう。じゃあ貴方も明日から正式に天界の住人だからね。」
「はい!」

私は思いっきり元気に返事をすると 2人に一礼して教室へ戻った。

「ねぇあの子騙せそう?」
「あぁ。簡単すぎる。契約だって信じ込んでやがるしな(笑)」
「そうね(笑)クスクス…」

死神さんの女神様③

最後まで読んでいただいてありがとうございました♪
次回、2人が企むティナを巻き込んだこととは!?
次回も読んでね!!

死神さんの女神様③

主人公と死神のその周りの人たちが引き起こす物語をお楽しみください!

  • 小説
  • 掌編
  • 青春
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2015-05-22

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