小さな手のひら

小さな手のひら

皆様初めまして!
椛と申します!小説は描くの初めてです。
漫画は幾つか描いていたのですが…
今回は子供たちのお話の短編集にしてみました!気まぐれに更新します!
初めてのことで分からないことも多く、国語も得意ではないので、段落などがおかしいかもしれませんが、目をつぶってやってください…
誤字などあったら教えてください…!
Twitterやってます→【@momiji31581】気軽にどうぞ!

康太と兄ちゃん1

康太と兄ちゃん1

僕の兄ちゃんが中学校に上がった。
ピカピカの鞄と制服。
「明後日の入学式が楽しみね。」
母さんが微笑む。
兄ちゃんは照れくさそうにはにかんで
「うん。」
と答える。

僕も明日の始業式で小学5年生になる。
康太(こうた)、明日から兄ちゃんいないけど寂しいか?」
横から兄ちゃんの声がする。
顔を見ると、さっきはあんなに照れてたくせに、ニヤニヤしながらこちらを見ている。
「…寂しくねーし!」
そっぽを向いて僕は二階に上がった。

二階の子供部屋は、僕と兄ちゃんの共用だ。
小さいころは、お化けとか怖くて、2人一緒の部屋で嬉しかった。
でも体も大きくなるにつれ、昔は普通だった部屋も狭く感じるようになった。
僕は2人部屋を希望して駄々こねたりもしたけど、お兄ちゃんはなにも文句言わなかった。
母さんにも却下された。

「兄ちゃんは嫌じゃないのかな。」
そんなことばかり考え、明日の学校の準備をした。

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目が覚めた。
起き上がって時計を見ると、05:43を指していた。
何時もは7:00に起きる。
早すぎる。今日が始業式だからだろうか。
まるで遠足前にドキドキして眠れない奴みたいだ。
「子供かよ…」
そう呟いて布団に戻ってみる。
…ダメだ。完全に目が覚めてしまっている。
仕方なく布団から出て、左側を見ると、まだ兄ちゃんが寝ていた。
起こさないようにそっと一階に降りた。

7:00になると皆が降りてきた。
朝ごはんを食べて、服も着替えて、準備万端な僕はランドセルを背負い、ふと気がついた。

今日から兄ちゃんが居ない。

僕たちの登校班には6年生はいない。だから僕が登校班長だ。
嬉しいようで、少し寂しい気持ちになった。

小さな手のひら

小さな手のひら

子供達のお話を短編で書いていきます。 小さいころあったな〜という共感もあるかもしれません。 ほっこりするものやキュンとするものなど、様々なものを書いていきたいです。

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  • 全年齢対象
更新日
登録日
2015-05-19

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