さびしい思い 他詩編

さびしい思いをするのなら
僕はこの星に来なければよかった
そうすれば天国で
仲のいい人たちと楽しく暮らせたろう
あの時もらった宝石を
僕はどこに落としてしまったのだろう?
その場所さえ僕にはわからない
その時のことも、僕は覚えていない
時が止まった世界の中で
僕が探しているものはなんだろう?

またさびしく風が吹く
冬の頃、一人この風に吹かれるのが
僕はなにより辛かった
友達も恋人も無く
僕は一人で暮らしている
ただの一人で暮らしている

君よ、ぼくの元へまた生まれてきて
君がいないと僕は駄目のようだ
僕は一人で泣くまいと歯をくいしばっている
春の時よ、来たれ
暖かい季節よ、もう一度、この星に
僕を迎えに来ておくれ




雨の道の中、僕を待っている女よ
僕はそこに行かない
僕はどこにも行かない
僕は君の元へは来ない
もう僕達は終わったのだ
疲れた恋人よ
もうきっぱりと会わないと
あの日に言った二人じゃないか
僕はもう君のことを忘れて
一人さびしく旅に出よう、一人さびしく
迎えてくれる人もなく
一人さびしく旅をすれば
君との思い出が湧き上がってくるだろう
さびしい女よ、僕のことを思うな
神にも許された二人だが
もう誰からも許されぬ
こころさびしく二人は別れていよう
雨の中の恋人よ

さびしい思い 他詩編

さびしい思い 他詩編

  • 韻文詩
  • 掌編
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2015-05-12

Copyrighted
著作権法内での利用のみを許可します。

Copyrighted