いるかのほし 14 「しゅっぱつ・2」

かるいいるか

しゅっぱつ・2

4重の輪をつくった、ぼくたちとうめいいるか150頭は、それぞれのメモリーフォトファイルをそっとお腹のしたに置いたよ。
きれいな幾何学立体の透き通ったファイル・・・。それぞれで、微妙に色や大きさは違っていて、一つとして同じものはないんだ・・・・。

これを、ここに残すってことは、必ずここに帰るってこと・・・・。なぜって、これはぼくたちの形見、写しだからね・・・・。

あおいほしからの、ワタツミサンシンのハタラキと、とうめいないるかぼしのGGの声が、共鳴している・・・・。見えないくらい細かく早く動き回る金と銀、赤や黄色、黄緑や青の粒粒・・・・・・。すがすがしいエネルギーのGGの声の波紋の中に、ワタツミサンシンの透明な螺旋トンネルの入り口が包み込まれていく・・・・。

ぼくたちは、ざわあっとみんなで頭を上げて、にぃ~~っこり笑いあって、それが合図・・・・、順番に、トンネルすべり台の入り口にすいこまれていったよ。

「いってきま~~~~~すっ!!!」

すご~~~くここちよく、ずっといつまでも滑っていたいような、それはもう、とうめいぼしにはないすべり心地だったなあ・・・・。
水の感覚・・・・、だね。サーフィンっていうんだって、この感じ・・・。

きらきらと3層のグラデーションに渦巻きながらぼくたちを運んでくれた、あおいほしのうみのトンネルは、でも、ほんのすこしのあいだの感覚だった気がする・・・・。気が付くと、ぼくは7頭の仲間といっしょに、すい~~~~と「泳いで」いたんだ・・・・・。あおいほしのうみをね!

そこは、どこかの海溝の岩のすきまにあいた、トンネルの出口だった。
ワタツミサンシンのうちの海の底を守るカミ、ソコツワタツミノカミ(底津綿津見神)が、出口をあけてくれたんだ・・・・。
ふか~~い青、しずかな流れ・・・・・・・・。
・・・・・、そしてぼくは気が付いたよ・・・・!すごいね!!!ぼくの身体!!!!
ぼくたちは、あおいほしのいるかになってたんだ。

かっこいい!!!!!つるっつるっ・ぴかっぴかっ・ぱんっぱんっ!!!!!!
とうめいなときは、ゆら~~~~っざわわ~~~~~んとして、いたりいなかったりみたいな、ひかりっていうか、まあ、とうめいだったから、とにかく、はっきりと「ことば」にできない、まあそれがかっこよかったんだけど・・・。
でもね、これ!!!!いまったら、ぴ~~ん!!!って、身体に触れるの。仲間に触ると、トンっ響くの!!た~~のしい!

うみのなかもね、ず~~~~~んって、つきぬけていくような感じでね、ずいずいずいい!!!!って、ひれの横を水圧がすり抜けて行って、いかにも、泳いでる!!!って、わかるんだ。

あおいほしって、すごい!!すてき!!!!

ぼくたちは、もう、はしゃいじゃって大変。きゃきゃいって、くるくる回って自分の身体を試してね、はじめてのあおいほしのうみと遊んだんだ。

いるかのほし 14 「しゅっぱつ・2」

いるかのほし 14 「しゅっぱつ・2」

  • 小説
  • 掌編
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2015-05-12

CC BY-NC-ND
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