07


あの子みたいにキバむき出しの
虎になりたかった

隠したキバはいつまでも
私だけを狙っていて

どこへも行けない歯がゆさが
私をいつも苦しめる

さよならはチョコレートみたいに
甘いし苦いしなのにとけない

ひとりぼっちのこころには
悪意だけが染みていく

つまらないと叫ぶ彼女には
私はただの捌け口で
それはでも私も同じだった

キバを隠して生き場をなくして
虎みたいなあの子に憧れる

つまらない
つまらない
そんなこと嘘でも言いたくない

それなのに。


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07

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  • 自由詩
  • 掌編
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2015-05-11

Copyrighted
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