PRIDEMAN
どうも、Mr.恐山一家です
私は幾分プライドが高く、ふと電車の中で
「プライドが高ければ高いほど強くなれたらどうなる?ん?ねえ?」
なんて思い、5分で設定が思いついたのがこのPRIDEMANです
プライドとはなんたるかを教えて差し上げましょう
ちなみに余談ですが白咲家の人間の名前はカタカナにすると全員が外国風になります
「あなた、ヒーローになりなさい」
ねえ?信じられる?
登校中に突然だよ?
綺麗な女の子にぶつかって、そのまま何か言われてね、
「あなた、ヒーローになりなさい」って…
そしたら本当に急にだよ
僕は…ヒーローになってたんだ
はじまり&はじまり
チュンチュンと雀が鳴り響く清い朝
僕、獅子神 連司は
ダッシュしていた
「遅刻だよ!遅刻だよ!」
そう、清いなど嘘である
本当は汗を流しながら雀の鳴き声も聞こえないほど走っていた
何故走っているのかは察して欲しい
強いて言うなら、現在在学中である私立仁王立青春学園へと向かっているという感じさ
そんな忙しい朝、運命が[創造]された
曲がり角で誰かにぶつかった
これには少し、恋の予感が…
そして、僕の想いは叶うには叶うが願わない結果となることを誰が知っていたのであろうか
神のみぞ知るというやつか…しかし運命だった
そう、ぶつかった相手は美少女だった、でも
まあなんかとりあえず高飛車な女だった
「だ…大丈夫?」
そう言うと少女は僕の顔を見つめた
突然に見つめられ困惑していたが、その少女がこれから突拍子の無いことを発言するために、更に困惑する事になる
「あなた、ヒーローになりなさい」
これこそが、意味不明
「あなた、ヒーローになりなさい」
…何を言っているのでしょうか?
本当の疑問と本当の不明が僕を襲った
「取り敢えず…」
そう言われると、右手の人差し指に綺麗な指輪をはめ込まれた
「…あの?なにこれ…」
「説明してる時間は無いから」
…………気がつくと、知らない場所に僕はいた
ここはどこ?僕は僕?目の前のでかいトカゲは何?
…あれ?でかいトカゲ?
僕の目の前に、二足歩行をするでかいトカゲが現れた
変身
「グゲゲゲゲ!お前の髪の毛を貪り喰らってやる!グゲゲゲゲ!」
なんて恐ろしいことを言うんだ…
すると先ほど強制的にはめ込まれた指輪が光りだした
「目の前にいるのは紛れもなく怪人よ…あなた殺されるわよ?」
指輪からあの少女の声がする
「あの〜…僕はどうすれば…」
「決まってるじゃない!戦うのよ!」
「戦うって言ったて…あいつ2mはありますよ?」
「だからあなたにPRIDEをあげたんでしょ?」
PRIDE?PRIDEをあげた?というよりもPRIDEとは?
「すいません…PRIDEとは…」
すると突然、指輪が強烈な閃光を放ち僕を包んだ
「え!?なに!?なんなの!?」
そして、僕はこの時
ヒーローになった
戦い
「これは…」
「それが超強化外骨格兵器PRIDEよ」
強化外骨格?つまり、体に急に何かがまとわりついたのはその強化外骨格ってやつなのか?
「あなたの目の前にいるのは異世界から侵略してきた敵、DOYRAP…世間にはまだ公表されて無いわ」
「僕はこれでなにをすれば…」
「決まってるじゃない、戦いなさいよ」
本当の真面目にこう思う
マジで?
「いやいやいやいや、待ってくださいよ!僕は戦えませんよ!力もないし…」
「なんのための超強化外骨格だと思ってるの!?最低でも今のあんたのパンチはヘビー級ボクサー並にはなってるわよ!」
凄い!でも多分あいつ強い!僕勝てない!
「逃げてもいいですか…あいつ多分強…」
「避けなさい!」
でかいトカゲの鋭い爪が僕の身体を切り裂く
その後に強烈な連打が叩き込まれる
「まずいわ…さすがに超強化外骨格でもあれは相当ダメージを…」
「凄え…超強化外骨格!痛くも痒くも無いっす!」
「え…?」
「グゲゲゲゲ?馬鹿な…俺の攻撃が全然…」
「一発パーンチ(必殺技)」
「グゲ?オッフ…ッ…!?」
でかいトカゲは僕のパンチで30mほど飛ばされた
そして、絶命
「超…超強化外骨格凄え…絶対これヘビー級ボクサー並どころじゃ無いでしょ!」
「そっ…そうね…おめで…とう…」
あれ?引いてる?
「とっ、取り敢えず指輪の真ん中にボタンがあるからそこ押しなさい」
ボタン?ああこれか…ポチッとな
眩い光に包まれたかと思いきや、元いた場所へと戻っていた
そして少女が現れこう言う
「おめでとう、あなた合格だわ」
「何にです?」
「え?PRIDEMAN」
僕の戦いは、この日から始まったのだ
君は誰なのか
しかし、疑問が一つ
彼女は…何者なんだ?
「君はいったい…」
「私の名前は白咲 絵美里、どこに住んでるかとかどこから来たのかは教えないわ」
謎の美少女キャラ枠?
「DOYRAPが現れた時は私達が勝手に敵の場所へと転送するから、まあ頑張ることね」
「ちょっ…転送って…てかまたあんなのが…」
「じゃあね、戦いの時しかきっと会わないわね…学校あるんでしょ?早く行きなさい」
あーぉ!そうだった!30分遅刻で済む!やったー!
でも一限って、数学なんだよなぁ
担任が教科担当だし困ったなぁ…
…まあ、怒られますよね、はい
「いったい何で遅れたんだよ?獅子神ぃ…」
この人は口和田 京四郎だ
うちのクラスの担任で口悪の数学教師だ
「まあ色々ありまして…」
「…まあいい、あと一人も遅れてるな」
ん?別に全員来ているようだけどな…
「遅れました、すいませ…ん…!?」
「おー、遅いじゃねえかよぉ」
またもや、運命が[創造]された
「ほら、転校生だお前ら」
「しっ…白咲 絵美里…デス…ヨロヨロヨロシコお願いいたしませっ!」
まさに、運命だ
まさかの
「初めましてー白咲さん!私はモブ子!ねーねー!白咲さんってどこから来たのー?」
「えっ?えっと…名古屋…」
名古屋から来たのか
「今どこに住んでるのー?」
「えっと…隣の町の…」
隣町かよ!って…どこから来てどこに住んでるのかもわかったんだが!?
「…ちょっと」
「え?僕?」
「当たり前でしょ!ちょっとこっちきなさいよ!」
「おいおい!強引すぎるってばー!」
「ちなみに私はモブ子だけど、白咲さんって獅子神くんと知り合いなのかー?」
「どうしてあなたがここにいるの?」
「ここに通ってるからだよ!」
「誤算…これは本当に誤算だわ…」
「それよりもさ…教えてくれよ」
「なにをよ」
「あいつらDOYRAPっていったっけ?あとこの指輪の事、そして君は何者なのか…」
「そうね…せめてPRIDEの事については教えてあげないとね」
いや、全部教えて欲しいんだけど…
PRIDE
「PRIDEっていうのは私の祖父、白咲 譲治が開発した超強化外骨格兵器よ」
PRIDEは祖父が人類征服を目標に作ったパワードスーツだったんだけどいかんせん開発に要する期間は私がこの年齢になるまでかかったわ
祖父もいざ作ったはいいけど結婚していつの間にか孫もできてて年もとって人類征服の夢なんて考える事もキツイと思う年になってたの
すると異世界の敵が侵略するって事で国連からパワードスーツや兵器の開発を任されるでしょ?
それでもうすでにパワードスーツがあったってわけでしょ?
そういう事なの
「…白咲さんのジイさん侵略マン目指してたの!?」
「そんな事はどうでもいいの、それであなたは私がテキトーに見つけたからほんの試しにPRIDEのモニターに選んだの」
テキトー…運命とかねえのかよ
この人はもしや…!?
みたいなのとかさぁぁぁ
「でっでもさ…これどうやったら変身できるの?」
「簡単よ、指輪が光ってる時がいうなら敵がどこかに現れた時よ、その時私たちがそこへ転送するからそこで[PRIDE]って叫べばOKよ」
PRIDEねぇ…なるほどな、だからあの時変身できたのか
ガッシュ○ルで偶然「ふざけるな」でザケ○が発動したみたいなもんかー
よしよし今度までにはカッコいい掛け声考えとこ
無敵!無敵!無敵!
そうして、僕の戦いの日々は始まった
「グワァハハハハ!お前ら全員炙ってやるぜぇ!
炎の魔人 イグニッションヘル出現
「出たな、火の奴!」
「グワァハハハハ!イグニッションヘルだよ!」
「行くぜ…チェンジ!PRIDEMAN!」
光に包まれ、僕は変わる
PRIDEの戦士、PRIDEMANへと!
「グワァハハハハ!そんなの俺様の炎で焼き尽くして炙って喰ってやるぜぇ!」
「熱いのはキツイ!やめてくれ!」
「やめねぇ!ヘルファイアー!」
「アアァァァ!って」
全くもって…
「熱くねぇぇぇぇ!!!PRIDEMANつえぇぇぇぇ!!!」
「グワァハハハハって、え!?なんで!?熱くないの?なん…」
「PRIDE!FIRE☆BOMBER!!!(ただのボディプレス)」
「グワァァァァァァ!!!俺様の炎の余韻でゲロ熱ちぃぃぃぃぃぃ!!!ギャーーーー!!!」
敵は跡形もなく吹き飛んだ
僕はまたもや勝利した
正直これを含め14戦戦ってきたが敵の攻撃全てが無に思えた
PRIDEが強すぎる
負ける気がしなかった
「お疲れ様、また余裕だったみたいね」
彼女は白咲 絵美里
この強化外骨格PRIDEの開発者、白咲 譲治の孫で僕のクラスメイトだ
「うん、PRIDE強すぎるよ」
「その事なんだけど…ちょっとお話してもいい?」
「ん?なにが?」
「とりあえずまあこっちに帰ってきなさい、転送」
お話ってなんだろう
PRIDEの事だろうけど…
無敵の訳
指輪の真ん中にあるボタンを押し、僕は元いた場所へと再転送された
そして戻ってみると、白咲 絵美里がいた
「お疲れ様」
絵美里が妙に優しげに話す
「ありがとう、話っていうのは?」
白咲さんは少し話すのを躊躇したように見えたが、重い口を開き話し始めた
「最初の頃にあなたに言ったよね?最低でもヘビー級ボクサー並みのパンチは打てるって、でもね、それは本当に最低級の話であなたはそれを遥かに凌駕していた…」
「僕も確実にヘビー級ではないとはわかってたよ」
「実はそのPRIDEってね、名前の通りでプライドの高い人間ほど力を発揮するの」
僕がプライド高い?何を言っているんだ?
勝負事なんて嫌いだし、何より負けても何も思わないのに
「何かの間違いだよ、僕はプライドが高いと思った事は1度もないよ」
「そうなの、戦闘中にあなたの心理状況を数値化してデータを取ってみたんだけど…そんなに、プライドが高いようには思えなかったわ、むしろ並の人以下」
「そりゃあそうだよ、じゃないと…」
「だから、あなたは深層心理に非常に高いプライドを持ってるって私もおじいちゃんも考えてるの」
「深層?それでもありえないよ」
そう、まさにありえない
なぜなら僕はもう勝ち負けをすでに捨てたんだから
「いつか、その深層心理が戦いにも出てくると思う」
「出てくる?」
「PRIDEは人の本性を引き出すの、特にプライドが高ければ高いほど…」
そこから先は、白咲さんは何も言わなかった
そしてまた、ありえない日常とありえる非日常が始まる
仲間
こうして、DOYRAPと戦い出して一ヶ月ほどが経過した
「こんなにまさか戦うことになるなんてなぁ」
不幸中の幸い、学校が終わって2分後ぐらいにいつも現れるから放課後はダッシュでトイレに駆け込み転送待機
そうな忙しい日々、でも敵に負けたことがないし
これからも無い、そう確信していたある日
事件は起こった
「獅子神君!転送するわよ!」
「大丈夫!トイレに待機してるから!」
「じゃあ転送するわよ」
光が僕を包む、そして目の前に
敵が…敵が?あれ?敵がいない?
「フハハハハ!俺の姿は見えまい…」
無色透明 フリーダムカラーズ出現
「声だけしか聞こえない…どこにいる?」
「フハハハハ!ほれほれ!」
敵の攻撃が背中や腹部、顔面に当たる
しかし、痛く無い
「でも…攻撃できないととりあえず長引く…!早く帰りたいのに!」
「フハハハハ!?あれ?効いてないの?俺のパンチ?」
「どうすれば…!」
その時、声が響いた
「俺に任せろ…!」
振り向いたその瞬間、彼はいた
「俺はMINDMAN!お前を助けに、アメリカからやってきた…!」
わお!日本語上手い!
でも凄え外見がうっすい!てか地味だ!
なんで薄い青色のスーツなの?
「フハハ!しかし、お前も俺の体は見えないはずだが?」
「ああ、見えないね!だが、お前は俺に従う!姿を見せろ!」
「フハ?なんでそんなことする必要が…」
「あれ?本当だ、僕にも見える…」
「フハ!?なんで?なんでなんで!?」
「これが俺の能力、MIND♡HEARTだ!よし!ペイントボール!」
「ん?ペイントボール?まあよし!後は僕のPRIDE☆PUNCHで!あれ?体が動かない…」
「だからこそのペイントボールなんだ!MIND♡HEART解除!」
「おっ、動ける!よし!PRIDE☆PUNCH!」
「まずい!ここは透明に…ペイントボール!?」
「終わりだぁぁぁぁぁ!」
「アッハーーーーーーッン!!!」
倒せた…しかし、地味な彼は一体…
「失礼だが、君は一体…」
「oh!続きは戻ってからだ!白咲のラボで落ち合おう」
「白咲さんを知っているのか?あっ…」
転送したのか…白咲さんの家にか…
とりあえず僕も転送しよう
「獅子神君、私の家は教えないわよ」
…落ち合えないじゃん
わかるんだよねー
…さてと、とりあえず僕も転送っと
そしてまた学校のトイレへと戻る
トイレから出るとモブ子さんが歩いているのを見かけたので声をかけてみた
「モブ子さーん」
「あ、獅子神くんだー」
「今から帰り?」
「うん、獅子神くんも?」
「まあそうだね」
あっそういえばモブ子さんなら…
「ねえ、モブ子さん、白咲さんの家って隣町のどこだかわかる?」
「ああーそれならー」
ありがとうモブ子さん!
これで落ち合えるよ!
「…どうして私の家がわかったの?」
「隣町って聞いてたから…」
「でも住所はわからないでしょ」
「偶然表札見つけて…」
「ちっ!まあいいわ」
「おお!君があのPRIDEMANの!」
この声は…あの地味な人か…
「ん?地味な人?」
綺麗なブロンドに背も高くてなおかつイケメン、そして日本語ペラペラ
地味どころか地味のスペックの367倍は良い
直感でもここまで感じた
「あなたが…?」
「ああ、俺がMINDMANの装着者、ハデミー・ダケィド・ジミルだ!」
派手見だけど地味る?
ジャパニーズ?ジャパニーズなの?
「ハデミーさんはアメリカ生まれの日本育ちらしいわ」
「そうなんだよ、でも英語もできるぜ!」
なるほど…純正メリケンだけどジャパニーズピーポーなのか
「それにしても敵を操れるスーツなんて…強すぎませんか?」
「いやー…うん…まあそうだね!強い!」
「…実はMINDMANの能力が発動する条件はすごく不安定なの」
「不安定?」
「彼はMINDMANに変身するとスーツの色がほぼ透明なのよ」
!?シースルー?
「そして彼の能力の発動条件は、[相手に自分の存在を認識させる]っていう事なの、あの時あなたもあなたハデミーさんのクソ馬鹿でかい声で彼を意識したでしょ?」
「たしかに…でもあの時は薄っすい青色だったよ?」
「それが発動した時の合図さ!俺のMINDMANは相手の意識に俺の存在が80%以上満たされた時、10分間だけ相手の心を操れるんだ!」
「でも…このスーツもおじいちゃんが作ったから一癖あって…このスーツは装着者が本当に地味な人がつけてこそ能力を発揮するの…本当に地味な人間なら80%もいらないし1割未満でも相手の意識に浮かべば1週間ノンストップで操る事だってできるわ」
「ええ?じゃあ自信家っぽいハデミーさんは不適合なんじゃ…?」
「それがそうでもないの、1人ブラジルに地味すぎてなにこいつ?って思うほどの人がいて試しにつけてみたら適合率が100%だったんだけど…地味すぎたの」
「地味すぎた?」
「誰も本当に気付かなくて…役に立たなかったの…」
なるほどすぎる!
「そこで俺が選ばれたんだ、派手なんだけどまさかの適合率60%、そして80%相手に意識させられれば能力が発動できるってわかったんだよ!」
「彼は派手な外見に高スペック、なのにMINDMANを使える…これはもしかしてと思って試してみたら彼の派手と高スペックによる存在感が相手にほぼ80%以上彼の存在が意識に影響を及ぼしている事がわかったの!」
「つまり派手だから発動してるって事?」
「そう、そこが強いの、ほぼほぼ相手を操れてるんだから問題ないわ!」
「そのようだ、だが、俺は明日からアメリカに行かなくてはならない」
突然すぎてワンダホー!
「一体どうして?僕達は出会ったばかりなのに…」
「実はアメリカにもDOYRAPが出現し始めたんだ」
DOYRAP In New York City?
「俺は…心は日本だが、母国はアメリカだ」
「俺はアメリカを救いたい…救える力があるのに救わないなんて味の付いてるガムを捨てるみたいなもんだ…!」
…良い例えで惚れ惚れしてしまった
「わかったよ!じゃあ、達者で!」
こうして、彼は旅立っていった
母国を守るために、そして世界を守るために
頑張れMINDMAN!負けるなMINDMAN!
そして戦え!PRIDEMAN!
なんだ、これは
もう一人の獅子
毎日毎日戦いの日々
そして、負けることのない僕は
正直、慢心していたのであろう
だが、僕にも遂に勝てない敵が出てきてしまった
そう、あの日
あの日はいつものように学校へ向かって歩いていた
目の前に白咲さんが歩いていたので声を掛けようと駆け寄ったその時だった
白咲さんが振り向き僕に向かって
「敵が出現したわ」
珍しい、いつも放課後なのに
というか僕がいるとわかって振り向いたってことは僕に気づいていたのに無視してたってこと?ひどいよ…
「そろそろ転送されるわよ」
「う、うん…」
転送されたその先に、奴がいた
「…貴様が、獅子神か?厄介だな…PRIDEMANとは…」
「あなたは…」
過去に出てきた敵の5、600倍は賢そうな語り口に端正な顔立ち、綺麗な白銀の髪、そしてとてつもなく長い刀を手にした人が立っていた
「あなたは…誰です…?」
「私の名前はレオン・ゴッドバルク…お前を殺すためにきた」
「…PRIDEMAN」
感じている…本能でわかる
今までの相手とは違う…
気を引き締めて戦わないと
本当に死ぬかもしれない
「…私は組織の中では上の位置にいる…なぜかわかるか…?」
「なっ…そんな…」
「こういうことだよ」
絶望が、僕を襲った
「PRIDEMAN…」
目の前にPRIDEMANが現れた
PRIDE VS PRIDE
それは、圧倒的だった
太刀打ちができない…彼は…
僕よりも速く動き、僕よりも威力のある攻撃をした
まさに、手も足も出なかった
「…どうした?お前はその程度なのか?」
「っ…くっ…」
「この程度の奴にうちの連中はやられていたのか…情けない…」
強すぎる…勝て無い
「獅子神君!大丈夫なの!?」
「し…白咲さん…あいつは…いったい…」
「あいつはDOYRAPの幹部よ!少しの情報しか知らないけど…まさかあいつもPRIDEMANになれるなんて…」
「どうすればあいつに…」
「プライドよ!あなたもプライドを出し切るしかないわ!」
「でも…僕はこれ以上…」
「話は済んだか?次は神に祈りでも捧げるんだな」
彼が迫ってくる…僕は殺されるのか?
殺される?僕が?殺される…?
殺サレ…殺サ…コロ…コ…
「死ね…」
「…死ぬのはテメェだよ」
「なっ!?」
「祈れよ…俺に祈れ…許してくださいってな…」
獅子神覚醒
「これが獅子神君の…潜在的プライド…PRIDEの能力が基準値よりも120%以上オーバーしてる…それにどんどん上がって…」
「おい、白咲」
「はっ…はい!?」
「しっかり見とけよ?今からこいつ殺すからさ」
「え?あ…」
「なんだ?お前…殺されてぇの?」
「違います違います!」
「まあいい…行くぜ?」
「そんな!?私が…押されてる!?」
「お前の動き…速くもねえし攻撃も威力がねえし…それで幹部クラス?ハッ!笑わせんなよ?」
「…ありえない…!死ね!獅子神ぃ!」
「…だからさぁ…遅いんだよ」
「いつの間に後ろに…」
「くたばれ…」
「ウァァァァァァァ!!」
「おうおう…すげえ吹っ飛んだなぁ…」
「こ…こんな…ことが…くっ…退くしか…ないか…」
「おい待てよてめぇ!逃げてんじゃ…くっ…うぁ…」
「獅子神君!?獅子神君!」
白咲さんの声が聞こえる…僕はどうなったんだ…
殺されたのか…
もうどうでもいいや…
眠い…眠い…
覚醒したあとに起きた
起きた
ここは…?
「気がついた?」
白咲 絵美里が僕に話しかける
それもとても優しく慈母のように…
「アリエナイ!」
彼女はこんなにも優しくはないはず!
なぜこんなに優しいの!?
なにかあるの!?
「落ち着いてよ!あんたあの戦いで倒れたから運んできたの!」
「戦い?あっ!PRIDEMAN!?」
「大丈夫だってば!あんたの優勢で勝ったの!」
「買ったの!?覚えてないよ?」
PRIDEMAN