うら悲しい春の日、他詩編

うら悲しや、春の日は
うら悲しや
こうして見える春の日は
うなだれていて可哀そう

うら悲しや、春の日は
うら悲しや
僕は時計を止めて
ありもしないことを考える
うら悲しや、春の日は
うなだれていて、うら悲しや



僕は一人で立っていて
ありもしないことを考える
この路上、強い陽が照っていて
通る車を冷たくする

道端を行く少女は、もう死んだ
君の魂はとうの昔に、無くなったんだ

それでもまだ君はこの道を行こうとする
春の陽につづくこの坂道を行こうとする
君はもう死んだ
君の家族はもう、君の為に泣いたんだ
それでも君は一人、この道を行こうとするのか?
一体なぜ?強制されたわけでもなしに?
もう君は天国へ行き、一人で休んでいてもいいはずだ
失われた少女よ
君はもう君の道を行け
僕が案内する君の道を行け
たった一人で、二人でなしに君の道を行け

うら悲しい春の日、他詩編

うら悲しい春の日、他詩編

  • 韻文詩
  • 掌編
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2015-05-11

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